防火壁について


延べ面積が1,000㎡を超える建築物は、原則として、床面積1,000㎡以内毎に防火上有効な壁で区画することとされています。

 

 

ただし、以下の場合には区画しなくてもよいとされています。

  • 耐火建築物・準耐火建築物(ただし、“防火区画” は適用されます。)
  • 畜舎・堆肥舎・水産物の増養殖場の上屋で、周辺地域が農業上の利用に供されているなどの状況にあり、かつ一定の構造を有している場合
  • 卸売市場の上屋・機械製作工場・スポーツ施設などの火災発生の恐れが少ない用途で、一定の構造を有していること。

◆ 防火壁の構造


耐火構造で自立するものであり、木造建築物の場合には “無筋コンクリート造” または “組積造” としないこと。 (参考:奈良県手引き)

 

※ “自立する構造” とは、防火壁そのものが構造耐力上安全であり、他の構造に儲か壁を支えさせないことを指します。

◆ 防火壁の形状


防火壁の両端および上端は、原則として外壁面及び屋根面から0.5 m以上突き出すこととされています。

◆ 防火壁の開口部


  • 幅および高さは、いずれも2.5 m以下とします。
  • 防火設備は、常時閉鎖式の特定防火設備または随時閉鎖・手動開放自動閉鎖部分(0.75 × 1.8 m以下、避難経路にあるものに限る)、煙感知または熱感知による自動閉鎖のすべての機構を備えた特定防火設備とします。

◆ 防火壁の貫通部


  • 給水管または配電管などが防火壁を貫通する場合には、防火区画の例により空隙部をモルタルなどの不燃材料で充填すること。
  • 換気または冷暖房装置の風道が防火壁を貫通する場合には、防火区画の例により防火ダンパーを設けること。