煙のうち、肉眼で見える微粒子のみを煙粒子といいます。
煙粒子については、火災のごく初期のくん焼燃焼(無炎燃焼)の煙は、凝集液滴が多く白色又は青色を呈しています。
また、発炎燃焼では脱水素反応による煤(すす)の生成が多くなり、黒色になると言われています。
発煙量の濃度は、重量濃度(mg/㎥)、個数濃度(個/c㎥)、透光率(%)、減光係数ℓ(m⁻¹)などで評価します。火災時の煙拡散で影響を受ける見通し距離の低下による避難障害も光学的濃度を表す減光係数ℓで評価します。
発煙量は、減光係数と煙の体積の積で定義され、面積(㎡)の次元で表します。材料の単位重量当たりの発煙量を発煙係数(㎡/g)といいます。(´-`).。oO(体積㎥じゃないんだ…)
また発煙量は、内装材料の種類・室の換気因子・室内可燃物の空気との接触表面積・室の容積等によって決まります。
火災初期においては、内装材料の種類が主な要因で、発煙係数は大きいが燃焼速度が小さいため、発煙速度は小さくなります。
(´-`).。oO(はじめはちょっとの可燃物からいっぱい煙が出てるってことか。)
フラッシュオーバー以降の火災盛期においては、燃焼速度と火災室内温度を支配する換気因子が主に発煙量増減に寄与します。
火災室の温度が上昇し、発煙係数は小さくなるものの燃焼速度は大きくなるため、発煙速度は大きくなります。
煙の流動は、火災の初期から対流による乱流拡散に支配されます。
火災室には、流れ出した煙と同量の空気が流入するため、開口部の扉の開閉状態は、他の区画への煙拡散に大きな影響があります。
また、開口部のガラスなどが割れると多量の火煙が流出します。
この多量の火煙の伝播には2種類あります。
建物火災時の避難者の安全性を確保するために煙の制御が行われ、これは “防煙” と “排煙” の2つから構成されています。
(´-`).。oO(給排気を機械的に行えるなら、給気にIG-100(窒素ガス)などを用いて酸素濃度を12.5%にコントロールできれば火が消えるのに…。)
火災又は高温下で発生する “煙” は、建築物を構成するさまざまな物質が燃える又は高温による熱分解等によって発生しています。
その煙には、燃焼生成物・分解物・水蒸気・未燃物等が含まれているほか、人体に有害なもの(タール)も多く含まれています。
(´-`).。oO(電子タバコは、葉っぱを燃やしていないためタールが出ません。)
煙の拡散速度を、人の歩行速度(1.0~1.5 m/s)と比較してみます。
上記より、出火階の上階に煙が上がってくる方が早いです。
避難の際には、煙の拡散速度について思い出して下さい。笑