第22条〔屋外消火栓設備に関する基準の細目〕


屋外消火栓設備の設置及び維持に関する技術上の基準の細目は、次のとおりとする。

  • 一 屋外消火栓の開閉弁は、地盤面からの高さが1.5 ⅿ以下の位置又は地盤面からの深さが0.6 ⅿ以内の位置に設けること。なお、地盤面下に設けられる屋外消火栓のホース接続口は、地盤面からの深さが0.3 ⅿ以内の位置に設けること。
  • 一の二 屋外消火栓設備の放水用器具は、消防庁長官の定める基準に適合するものであること。
  • 二 屋外消火栓設備の放水用器具を格納する箱(以下この条において「屋外消火栓箱」という。)は、屋外消火栓からの歩行距離が5 ⅿ以内の箇所に設けること。ただし、屋外消火栓に面する建築物の外壁の見やすい箇所に設けるときは、この限りでない。
  • 三 加圧送水装置の始動を明示する表示灯は、赤色とし、屋外消火栓箱の内部又はその直近の箇所に設けること。
  • 四 屋外消火栓設備の設置の標示は、次のイ及びロに定めるところによること。

イ 屋外消火栓箱には、その表面に「ホース格納箱」と表示すること。

ロ 屋外消火栓には、その直近の見やすい箇所に「消火栓」と表示した標識を設けること。

  • 五 水源の水位がポンプより低い位置にある加圧送水装置には、第12条第1項第三号の二の規定の例により呼水装置を設けること。
  • 六 非常電源は、第十二条第一項第四号の規定の例により設けること。
  • 七 操作回路の配線は、第十二条第一項第五号の規定に準じて設けること。ただし、地中配線を行う場合にあっては、この限りでない。
  • 八 配管は、第十二条第一項第六号の規定に準じて設けること。
  • 九 加圧送水装置は、点検に便利で、かつ、火災等の災害による被害を受けるおそれが少ない箇所に設けること。
  • 十 加圧送水装置は、第十二条第一項第七号イ(ロ)、ロ(ロ)及び(ハ)、ハ(ハ)から(チ)まで、ニ、ト並びにチの規定の例によるほか、次に定めるところによること。

イ 高架水槽を用いる加圧送水装置の落差(水槽の下端からホース接続口までの垂直距離をいう。以下この号において同じ。)は、次の式により求めた値以上の値とすること。

H=h1+h2+25m

Hは、必要な落差(単位 メートル)

h1は、消防用ホースの摩擦損失水頭(単位 メートル)

h2は、配管の摩擦損失水頭(単位 メートル)

 

ロ 圧力水槽を用いる加圧送水装置の圧力水槽の圧力は、次の式により求めた値以上の値とすること。

P=p1+p2+p3+0.25MPa

Pは、必要な圧力(単位 メガパスカル)

p1は、消防用ホースの摩擦損失水頭圧(単位 メガパスカル)

p2は、配管の摩擦損失水頭圧(単位 メガパスカル)

p3は、落差の換算水頭圧(単位 メガパスカル)

 

ハ ポンプを用いる加圧送水装置は、次に定めるところによること。

  • (イ) ポンプの吐出量は、屋外消火栓の設置個数(当該設置個数が二を超えるときは、二とする。)に400 ℓ毎分を乗じて得た量以上の量とすること。
  • (ロ) ポンプの全揚程は、次の式により求めた値以上の値とすること。

H=h1+h2+h3+25m

Hは、ポンプの全揚程(単位 メートル)

h1は、消防用ホースの摩擦損失水頭(単位 メートル)

h2は、配管の摩擦損失水頭(単位 メートル)

h3は、落差(単位 メートル)

 

ニ 加圧送水装置には、当該屋外消火栓設備のノズルの先端における放水圧力が〇・六メガパスカルを超えないための措置を講じること。

 

ホ 起動装置は、直接操作できるものであり、かつ、屋外消火栓箱の内部又はその直近の箇所に設けられた操作部(自動火災報知設備のP型発信機を含む。)から遠隔操作できるものであること。

  • 十一 第十二条第一項第八号の規定は、屋外消火栓設備について準用する。
  • 十二 貯水槽等には第十二条第一項第九号に規定する措置を講じること。