第35条の5〔救急搬送に関する実施基準〕


都道府県は、消防機関による救急業務としての傷病者(第二条第九項に規定する傷病者をいう。以下この章において同じ。)の搬送(以下この章において「傷病者の搬送」という。)及び医療機関による当該傷病者の受入れ(以下この章において「傷病者の受入れ」という。)の迅速かつ適切な実施を図るため、傷病者の搬送及び傷病者の受入れの実施に関する基準(以下この章において「実施基準」という。)を定めなければならない。

 

○2 実施基準においては、都道府県の区域又は医療を提供する体制の状況を考慮して都道府県の区域を分けて定める区域ごとに、次に掲げる事項を定めるものとする。

 

一 傷病者の心身等の状況(以下この項において「傷病者の状況」という。)に応じた適切な医療の提供が行われることを確保するために医療機関を分類する基準

 

二 前号に掲げる基準に基づき分類された医療機関の区分及び当該区分に該当する医療機関の名称

 

三 消防機関が傷病者の状況を確認するための基準

 

四 消防機関が傷病者の搬送を行おうとする医療機関を選定するための基準

 

五 消防機関が傷病者の搬送を行おうとする医療機関に対し傷病者の状況を伝達するための基準

 

六 前二号に掲げるもののほか、傷病者の受入れに関する消防機関と医療機関との間の合意を形成するための基準その他傷病者の受入れを行う医療機関の確保に資する事項

 

七 前各号に掲げるもののほか、傷病者の搬送及び傷病者の受入れの実施に関し都道府県が必要と認める事項

 

○3 実施基準は、医学的知見に基づき、かつ、医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第三十条の四第一項に規定する医療計画との調和が保たれるように定められなければならない。

 

○4 都道府県は、実施基準を定めるときは、あらかじめ、第三十五条の八第一項に規定する協議会の意見を聴かなければならない。

 

○5 都道府県は、実施基準を定めたときは、遅滞なく、その内容を公表しなければならない。

 

○6 前三項の規定は、実施基準の変更について準用する。