次の各号に掲げる防火対象物の階には、スプリンクラー設備を設けなければならない。
(1) 令別表第1(12)項ロに掲げる防火対象物の階で、映画又はテレビの撮影の用に供する部分(これに接続して設けられた大道具室又は小道具室を含む。以下スタジオ部分という。)の床面積が、地階、無窓階又は4階以上の階にあっては300㎡以上、その他の階にあっては500㎡以上のもの
(2) 令別表第1(2)項及び(3)項ロに掲げる防火対象物の2以上の階のうち、地階、無窓階又は4階以上の階に達する吹抜け部分を共有するもので、その床面積の合計が、同表(2)項に掲げるものにあっては1,000平方メートル以上、同表(3)項ロに掲げるものにあっては 1,500㎡以上のもの
(3) 令別表第1、(5)項ロ、(7)項、(8)項及び(12)項イに掲げる防火対象物の地階又は無窓階で、その床面積が2,000㎡以上のもの
(4) 令別表第1(16)項に掲げる防火対象物の地階又は無窓階で、同表(5)項ロ、(7)項、(8)項及び(12)項イに掲げる用途に供する部分の床面積の合計が2,000㎡以上のもの
(5) 令別表第1に掲げる建築物の11階未満の階で、地盤面からの高さが31mを超えるもの
2 前項の規定により設けるスプリンクラー設備の設置及び維持に関する技術上の基準は、次によらなければならない。
(1) スプリンクラーヘッドは、前項各号に掲げる防火対象物の階(令別表第1(5)項又は(6)項に掲げる防火対象物の用途に供される部分のうち、規則第13条の3第1項に規定する小区画型ヘッドが規則第13条の2第4項第1号(イただし書及びトを除く。)及び第13条の 3第2項の規定の例により設けられているもの又は同条第1項に規定する側壁型ヘッドが規則第13条の2第4項第1号(イ及びハを除く。)及び第13条の3第3項の規定の例により設けられているものを除く。以下この号及び次号において同じ。)の天井(天井のない場合にあっては、屋根の下面。以下この項において同じ。)又は小屋裏に、当該天井又は小屋裏の各部分から1のスプリンクラーヘッドまでの水平距離が、次の表の左欄に掲げる防火対象物又はその部分ごとに、同表の右欄に掲げる距離となるように設けること
防火対象物又はその部分 | 距離 | |
前項第1号に掲げる防火対象物の階のうちスタジオ部分 | 1.7m以下 | |
前項第1号に掲げる防火対象物の階のうちスタジオ部分以外の部分及び同項第2号から第5号までに掲げる防火対象物の階 | 耐火建築物(建築基準法第2条第9号の2に規定する耐火建築物をいう。以下同じ。)以外の建築物 | 2.1m(高感度型ヘッド(令第12条第2項第2号イの表に規定する高感度型ヘッドをいう。以下同じ。)にあっては、規則第13条の2第3項の規定の例により算出した距離(同項中 X の値は、0.9とする。))以下 |
耐火建築物 | 2.3m(高感度型ヘッドにあっては、規則第13条の2第3項の規定の例により算出した距離(同項中 X の値は、1とする。))以下 |
(2) 前項第1号に掲げる防火対象物の階のうちスタジオ部分に設けるスプリンクラーヘッドにあっては開放型スプリンクラーヘッドとし、同号に掲げる防火対象物の階のうちスタジオ部分以外の部分及び同項第2号から第5号までに掲げる防火対象物の階に設けるスプリンクラーヘッドにあっては閉鎖型スプリンクラーヘッドのうち規則第13条の2第1項に規定する標準型ヘッドとすること
(3) 前項各号に掲げる防火対象物の階(スタジオ部分を除く。)のうち次に掲げる部分には、前2号の規定にかかわらず、規則第13条の4第2項に規定する放水型ヘッド等を同条第3項の規定の例により設けること
(4) 前項各号に掲げる防火対象物の階のうち、棚又はこれに類するものを設け、昇降機により収納物の搬送を行う装置を備えた倉庫の用に供する部分で天井の高さが10mを超えるもの(以下ラック式倉庫部分という。)には、前 3 号の規定にかかわらず、閉鎖型スプリンクラーヘッドのうち規則第13条の5第3項に規定する標準型ヘッドを同条第4項及び第5項の規定の例により設けること
3 前項に規定するもののほか、第1項の規定により設けるスプリンクラー設備は、令第12条第2項第3号から第8号まで及び第 3 項並びに規則第13条、第13条の2第4項、第13条の6、第14条及び第15条の規定の例により設置し、及び維持しなければならない。
4 令第12条第1項の規定によりスプリンクラー設備を設ける場合において、同項各号(第5号を除く。)に掲げる防火対象物又はその部分にラック式倉庫部分が存するときは、当該ラック式倉庫部分に係るスプリンクラー設備の設置及び維持に関する技術上の基準は、第2項第4号及び前項の規定の例によらなければならない。