第32条の4〔タンクの基準〕


タンク(地盤面下に埋没されているタンク(以下地下タンクという。)及び移動タンクを除く。

 

以下この条において同じ。)において少量危険物を貯蔵し、又は取り扱う場合における貯蔵及び取扱いの技術上の基準は、次のとおりとする。

 

(1) 危険物をタンクヘ収納する場合は、当該タンクの容量(タンクの内容積の90パーセント以上95パーセント以下の範囲内で第60条の規定に基づき届け出た量(同条に基づく届出をしていないタンクにあっては、タンクの内容積の90パーセントの量)をいう。次項第 1 号において同じ。)を超えないこと

 

(2) タンクの計量口は、計量するとき以外は閉鎖しておくこと

 

(3) タンクの開閉弁及び注入口の弁又はふたは、危険物を入れ、又は出すとき以外は、閉鎖しておくこと

 

2 少量危険物を貯蔵し、又は取り扱うタンクの位置、構造及び設備の技術上の基準は、次のとおりとする。

 

(1) タンクは、その容量に応じ、次の表に掲げる厚さの鋼板又はこれと同等以上の機械的性質を有する材料で気密に造るとともに、圧力タンクを除くタンクにあっては水張試験において、圧力タンクにあつては最大常用圧力の1.5倍の圧力で10分間行う水圧試験において、それぞれ漏れ、又は変形しないものであること。ただし、固体の危険物を貯蔵し、又は取り扱うタンクにあっては、この限りでない。

タンクの容量 板厚
40リットル以下 1.0 ミリメートル以上
40リットルを超え100リットル以下 1.2 ミリメートル以上
100リットルを超え250リットル以下 1.6 ミリメートル以上
250リットルを超え500リットル以下 2.0 ミリメートル以上
500リットルを超え1,000リットル以下 2.3 ミリメートル以上
1,000リットルを超え2,000リットル以下 2.6 ミリメートル以上
2,000 リットルを超えるもの 3.2 ミリメートル以上

(2) タンクは、地震等により容易に転倒し、又は落下しないように不燃性の堅固な基礎又は架台上に設けること

 

(3) タンクの外面には、さび止めのための措置を講ずること。ただし、アルミニウム合金、ステンレス鋼その他さびにくい材質で造られたタンクにあっては、この限りでない。

 

(4) 圧力タンクにあつては有効な安全装置を、圧力タンク以外のタンクにあつては有効な通気管又は通気口を設けること。この場合において、通気管又は通気口は、地震等により容易に危険物が流出しない構造とするとともに、雨水の浸入を防止する措置を講ずること

 

(5) 引火点が 40 度未満の危険物を貯蔵し、又は取り扱うタンクにあつては、通気管又は通気口に引火を防止するための措置を講ずること

 

(6) タンクには、見やすい位置に危険物の量を自動的に表示する装置を設けること

 

(7) タンクの注入口は、次によること

  • ア 火災予防上支障のない場所に設けること
  • イ 注入ホース又は注入管と結合することができ、かつ、危険物が漏れないものであること
  • ウ 注入口には弁又はふたを設けること

(8) タンクの配管には、タンク直近の容易に操作できる位置に開閉弁を設けること

 

(9) タンクの配管には、地震等により当該配管とタンクとの結合部分に損傷を与えないような措置を講ずること

 

(10) 液体の危険物を貯蔵し、又は取り扱うタンクの周囲には、危険物が漏れた場合にその流出を防止するための有効な措置を講ずること

 

(11) 屋外に設置するタンクで、その底板を地盤面に接して設けるものにあつては、底板の外面の腐食を防止するための措置を講ずること

 

(12) タンクは、容易に点検することができる位置に設置すること