法第十条第四項の製造所の位置・構造及び設備(消火設備、警報設備及び避難設備を除く。以下この章の第一節から第三節までにおいて同じ。)の技術上の基準は、次のとおりとする。
二 危険物を取り扱う建築物その他の工作物(危険物を移送するための配管その他これに準ずる工作物を除く。)の周囲に、次の表に掲げる区分に応じそれぞれ同表に定める幅の空地を保有すること。ただし、総務省令で定めるところにより、防火上有効な隔壁を設けたときは、この限りでない。
区分
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空地の幅
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指定数量の倍数が10以下の製造所
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3ⅿ以上
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指定数量の倍数が10を超える製造所
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5m以上
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三 製造所には、総務省令で定めるところにより、見やすい箇所に製造所である旨を表示した標識及び防火に関し必要な事項を掲示した掲示板を設けること。
四 危険物を取り扱う建築物は、地階(建築基準法施行令(昭和二十五年政令第三百三十八号)第一条第二号に規定する地階をいう。)を有しないものであること。
五 危険物を取り扱う建築物は、壁、柱、床、はり及び階段を不燃材料で造るとともに、延焼のおそれのある外壁を出入口以外の開口部を有しない耐火構造(建築基準法第二条第七号の耐火構造をいう。以下同じ。)の壁とすること。
六 危険物を取り扱う建築物は、屋根を不燃材料で造るとともに、金属板その他の軽量な不燃材料でふくこと。ただし、第二類の危険物(粉状のもの及び引火性固体を除く。)のみを取り扱う建築物にあつては、屋根を耐火構造とすることができる。
七 危険物を取り扱う建築物の窓及び出入口には、防火設備(建築基準法第二条第九号の二ロに規定する防火設備のうち、防火戸その他の総務省令で定めるものをいう。以下同じ。)を設けるとともに、延焼のおそれのある外壁に設ける出入口には、随時開けることができる自動閉鎖の特定防火設備(建築基準法施行令第百十二条第一項に規定する特定防火設備のうち、防火戸その他の総務省令で定めるものをいう。以下同じ。)を設けること。
八 危険物を取り扱う建築物の窓又は出入口にガラスを用いる場合は、網入ガラスとすること。
九 液状の危険物を取り扱う建築物の床は、危険物が浸透しない構造とするとともに、適当な傾斜を付け、かつ、漏れた危険物を一時的に貯留する設備(以下「貯留設備」という。)を設けること。
十 危険物を取り扱う建築物には、危険物を取り扱うために必要な採光、照明及び換気の設備を設けること。
十一 可燃性の蒸気又は可燃性の微粉が滞留するおそれのある建築物には、その蒸気又は微粉を屋外の高所に排出する設備を設けること。
十二 屋外に設けた液状の危険物を取り扱う設備には、その直下の地盤面の周囲に高さ0.15 ⅿ以上の囲いを設け、又は危険物の流出防止にこれと同等以上の効果があると認められる総務省令で定める措置を講ずるとともに、当該地盤面は、コンクリートその他危険物が浸透しない材料で覆い、かつ、適当な傾斜及び貯留設備を設けること。この場合において、第四類の危険物(水に溶けないものに限る。)を取り扱う設備にあっては、当該危険物が直接排水溝に流入しないようにするため、貯留設備に油分離装置を設けなければならない。
十三 危険物を取り扱う機械器具その他の設備は、危険物のもれ、あふれ又は飛散を防止することができる構造とすること。ただし、当該設備に危険物のもれ、あふれ又は飛散による災害を防止するための附帯設備を設けたときは、この限りでない。
十四 危険物を加熱し、若しくは冷却する設備又は危険物の取扱に伴つて温度の変化が起る設備には、温度測定装置を設けること。
十五 危険物を加熱し、又は乾燥する設備は、直火を用いない構造とすること。ただし、当該設備が防火上安全な場所に設けられているとき、又は当該設備に火災を防止するための附帯設備を設けたときは、この限りでない。
十六 危険物を加圧する設備又はその取り扱う危険物の圧力が上昇するおそれのある設備には、圧力計及び総務省令で定める安全装置を設けること。
十七 電気設備は、電気工作物に係る法令の規定によること。
十八 危険物を取り扱うにあたつて静電気が発生するおそれのある設備には、当該設備に蓄積される静電気を有効に除去する装置を設けること。
十九 指定数量の倍数が10以上の製造所には、総務省令で定める避雷設備を設けること。ただし、周囲の状況によつて安全上支障がない場合においては、この限りでない。
二十 危険物を取り扱うタンク(屋外にあるタンク又は屋内にあるタンクであつて、その容量が指定数量の五分の一未満のものを除く。)の位置、構造及び設備は、次によること。
二十一 危険物を取り扱う配管の位置、構造及び設備は、次によること。
二十二 電動機及び危険物を取り扱う設備のポンプ、弁、接手等は、火災の予防上支障のない位置に取り付けること。
2 引火点が百度以上の第四類の危険物(以下「高引火点危険物」という。)のみを総務省令で定めるところにより取り扱う製造所については、総務省令で、前項に掲げる基準の特例を定めることができる。
3 アルキルアルミニウム、アルキルリチウム、アセトアルデヒド、酸化プロピレンその他の総務省令で定める危険物を取り扱う製造所については、当該危険物の性質に応じ、総務省令で、第一項に掲げる基準を超える特例を定めることができる。