法第十条第三項の危険物の貯蔵の技術上の基準は、前二条に定めるもののほか、次のとおりとする。
一 貯蔵所においては、危険物以外の物品を貯蔵しないこと。ただし、総務省令で定める場合は、この限りでない。
一の二 法別表第一に掲げる類を異にする危険物は、同一の貯蔵所(耐火構造の隔壁で完全に区分された室が二以上ある貯蔵所においては、同一の室。次号において同じ。)において貯蔵しないこと。ただし、総務省令で定める場合は、この限りでない。
一の三 第三類の危険物のうち黄りんその他水中に貯蔵する物品と禁水性物品とは、同一の貯蔵所において貯蔵しないこと。
二 屋内貯蔵所においては、危険物は、総務省令で定めるところにより容器に収納して貯蔵すること。ただし、総務省令で定める危険物については、この限りでない。
三 屋内貯蔵所において、同一品名の自然発火するおそれのある危険物又は災害が著しく増大するおそれのある危険物を多量貯蔵するときは、指定数量の十倍以下ごとに区分し、かつ、0.3 ⅿ以上の間隔を置いて貯蔵すること。ただし、総務省令で定める危険物については、この限りでない。
三の二 屋内貯蔵所で危険物を貯蔵する場合においては、総務省令で定める高さを超えて容器を積み重ねないこと。
三の三 屋内貯蔵所においては、容器に収納して貯蔵する危険物の温度が55 ℃を超えないように必要な措置を講ずること。
四 屋外貯蔵タンク、屋内貯蔵タンク、地下貯蔵タンク又は簡易貯蔵タンクの計量口は、計量するとき以外は閉鎖しておくこと。
五 屋外貯蔵タンク、屋内貯蔵タンク又は地下貯蔵タンクの元弁(液体の危険物を移送するための配管に設けられた弁のうちタンクの直近にあるものをいう。)及び注入口の弁又はふたは、危険物を入れ、又は出すとき以外は、閉鎖しておくこと。
六 屋外貯蔵タンクの周囲に防油堤がある場合は、その水抜口を通常は閉鎖しておくとともに、当該防油堤の内部に滞油し、又は滞水した場合は、遅滞なくこれを排出すること。
六の二 移動貯蔵タンクには、当該タンクが貯蔵し、又は取り扱う危険物の類、品名及び最大数量を表示すること。
七 移動貯蔵タンク及びその安全装置並びにその他の附属の配管は、さけめ、結合不良、極端な変形、注入ホースの切損等による漏れが起こらないようにするとともに、当該タンクの底弁は、使用時以外は完全に閉鎖しておくこと。
八 被けん引自動車に固定された移動貯蔵タンクに危険物を貯蔵するときは、当該被けん引自動車にけん引自動車を結合しておくこと。ただし、総務省令で定める場合は、この限りでない。
八の二 積載式移動タンク貯蔵所以外の移動タンク貯蔵所にあつては、危険物を貯蔵した状態で移動貯蔵タンクの積替えを行わないこと。
九 移動タンク貯蔵所には、第八条第三項の完成検査済証、法第十四条の三の二の規定による点検記録その他総務省令で定める書類を備え付けること。
十 アルキルアルミニウム、アルキルリチウムその他の総務省令で定める危険物を貯蔵し、又は取り扱う移動タンク貯蔵所には、緊急時における連絡先その他応急措置に関し必要な事項を記載した書類及び総務省令で定める用具を備え付けておくこと。
十一 屋外貯蔵所においては、第十二号に定める場合を除き、危険物は、総務省令で定めるところにより容器に収納して貯蔵すること。
十一の二 屋外貯蔵所で危険物を貯蔵する場合においては、総務省令で定める高さを超えて容器を積み重ねないこと。
十一の三 屋外貯蔵所において危険物を収納した容器を架台で貯蔵する場合には、総務省令で定める高さを超えて容器を貯蔵しないこと。
十二 第十六条第二項に規定する屋外貯蔵所においては、硫黄等を囲いの高さ以下に貯蔵するとともに、硫黄等があふれ、又は飛散しないように囲い全体を難燃性又は不燃性のシートで覆い、当該シートを囲いに固着しておくこと。
2 アルキルアルミニウム、アルキルリチウム、アセトアルデヒド、酸化プロピレンその他の総務省令で定める危険物の貯蔵の技術上の基準は、前項に定めるもののほか、当該危険物の性質に応じ、総務省令で定める。