自家発の構造・性能


自家発大容量
必要な電力容量によって自家発の大きさも変わる。

自家発電設備の構造及び性能に関する基準は、消防法施行規則第12条(屋内消火栓設備に関する基準の細目)及び、消防庁告示基準(自家発電設備の基準)にて定められています。

 

⑴省令基準

消防法施行規則(省令)第12条で定められている主な事項は、以下の通りです。

  • 常用電源が停電した場合に、自動的に常用電源から非常電源に切り替えられるものであること。
  • 容量は、屋内消火栓設備を有効に30分以上作動できるものであること。
  • 消防庁長官が定める基準(告示基準)に適合するものであること。

 

⑵告示基準

 

自家発電設備の消防庁告示基準で定められている主な事項は、以下の通りです。

 

自家発電設備の構造及び性能

  • 外部から容易に人が触れるおそれのある充電部及び駆動部は、安全保障上支障がないように保護されていること。
  • 常用電源が停電した場合、自動的に電圧確立、投入及び送電が行われるものであること。ただし、運転及び保守の管理を行う者が常駐し、停電時において直ちに操作できる自家発電設備にあっては、投入を手動とすることができる。
  • 常用電源が停電してから電圧確立及び投入までの所要時間は、40秒以内であること。ただし、常用電源の停電後40秒経過してから当該自家発電設備の電圧確立及び投入までの間、蓄電池設備の基準の規定に適合する蓄電池により電力が供給されるものにあっては、この限りでない。
  • 定格負荷における連続運転が、消防用設備等に電力を供給する際に法令で要求される時間以上できるものであること。
  • 運転により発生する騒音、振動、熱及びガスを適切に処理する為の措置を講じているものであること。
  • 定格負荷における連続運転可能時間に消費される燃料と同じ量以上の容量の燃料が燃料容器に保有されるものであること。
  • ガス事業者により供給されるガスを燃料とする原動機の場合は、地表面水平加速度400ガルの地震動が加えられた後であっても、燃料が安定して供給されるものであること。

キュービクル式自家発電設備の構造及び性能

  • 自家発電装置、運転に必要な制御装置及び保安装置などを外箱に収納したもの。
  • 外箱の内部が著しく高温にならないように空気の流通が十分に行える換気装置が設けられていること。
  • 外箱の構造については、材料は鋼板とし、板厚は屋外用2.3mm以上、屋内用1.6mm以上であり、開口部に防火戸が設けられ、建築部の床に用意・県庫に固定でき、かつ消音機及び排気筒を容易に取り付けられるものであること。
  • 内部の構造については、原動機・発電機・制御装置等の機器は、外箱の底面から10cm以上の位置に収納されているか、又はこれと同等以上の防水措置が講じられたものであること。
  • 機器及び配線類は、原動機から発生する熱の影響を受けないように断熱処理され、かつ堅固に固定されている事。
  • 原動機及び発電機は、防振ゴムなど振動吸収装置の上に設けたものであること。ただし原動機にガスタービンを用いるものはこの限りでない。
  • 騒音に対して、遮音措置を講じているものであること。