文部科学大臣より「学校施設における避難器具(救助袋)の点検及び実施に係る留意事項について(周知)」という連絡が発出されています。📃
その内容を簡単に箇条書きしてみますと、以下の通りです。
『消防庁告示第8号により認定が実施され、認定商票が付される以前の救助袋を “告示前救助袋” といい、告示前救助袋は構造・使用材料などの基準が無かった時代にメーカー毎に云わば好き勝手製造されていたことから、経年劣化が著しく “正常に使用できるものが極めて少ない” ので交換して下さい。』との事です。💣💦
✍(´-`).。oO(実はヤバい事になっています…、、ご確認を…!!)
布が縮んでしまった‥⁉
消防法施行規則第27条の第9号で謳われている消防庁官が定める基準である、避難器具設置基準告示第3第3号にて以下の通り、設置上の要件が定められています。📝
- 救助袋を使用状態にした場合における当該救助袋の最下部から降着面等までの高さは、0.5m 以下であること。
告示前救助袋でも上記要件は流石に満たしていたと思われますが、老朽化した救助袋が展張時の写真を見ると問題が一目瞭然です。💔
上記を御覧の通り、経年劣化したものの中には本体布が収縮しており、救助袋の利用者が着地時に『お尻をドーン!!』して怪我をする恐れがあり、大変危険である訳です。⚠
経年劣化で脆くなる繊維たち…
古くなった布が “縮む” という現象について上述しましたが、続いては経年劣化により脆くなった繊維についての議題提起です。👛
ちなみに、この紐ですが…劣化してちぎれてしまう事がしばしばあります。
— 青木防災㈱【公式】🧯 (@aokibosai) March 1, 2018
その問題を解決したのが、“プラスチックの引掛け” があるタイプの蛍光灯誘導灯でした。
…がしかし、こちらのプラスチックも劣化して割れることがあります。
『壊れにくさ』という面では、現行のボタンタイプが秀でてますね。 pic.twitter.com/YzQTKxVuFp
設置場所の環境にも大きく影響されましょうが、屋内であっても長い年月を経て合成繊維や樹脂が固く脆くなる現象はよく見かけます。
— 株式会社石井マーク (@ishiimark_sign) March 1, 2018
コチラの学校は決して廃墟ではありませんが、今は使われていないと思しき一室のカーテンが斯様な事になっています。人が触れる箇所も皮脂で酸化しやすくなりそうです。 pic.twitter.com/UMwQvqJtdu
⏰(´-`).。oO(同様の現象が救助袋でも起こってます…!!)
引張試験の結果が絶望的…!!
告示前救助袋の本体布の中には、十分な強度を有していないものが数多くあると、以下の救助袋の帆布(はんぷ)の引張強さ試験の結果の様なデータが報告されています。🔍
🚫(´-`).。oO(いや告示基準施行前の救助袋の引張強度‥もう軒並み “不合格” ですやん…、、コレ放置してたらマズイですよ…。。)
お近くの救助袋をご確認下さい…!
上述した通り、告示前救助袋について、経年劣化による著しい “収縮” や “脆化” が見られることから、有事の際に正常に使用できない可能性が高いことが分かります。🔥(;´Д`)💦
このままですと、救助袋の利用者が降下中に本体布が破損したり、地上着地時に身体を強打したりと、大変危険であり、怪我で済めばまだマシですが最悪「救助袋を使って避難が原因で命を落とした」と言う事態を招きかねません。
そのような事故が起こった場合に責任を問われるのは、消防用設備等の維持管理の義務のある建物の管理者・権限者でありますから、私立の学校を経営されている方や、防火管理者をされている先生は必ず確認しておきましょう。🏫
🔨(´-`).。oO(我々も改修のご依頼いただけましたら…、、早急に対応させて頂きます…。。)
入札と良質なサービスのジレンマ
🎤(´-`).。oO(今回(7)項 学校の消防用設備点検の事情に精通している…、、猫のT氏に直撃取材を行ってみました…。。)
※プライバシー保護の為、音声を変えています。
消防用設備点検の入札と言うのは厄介で、安くしたら落とせるのは当たり前だが、その分サービスの質を落として利益を計上するという悪循環のループが回っている場面に遭遇することがある。🌐
例えば以前、付き合いのあった業者が某所の学校の点検を安値で落として此方に振って下さったが、そこが “3~4人で丸一日” というボリュームであったにも関わらず、前に入っていた業者であるS防災は何と “2人で半日” で帰って行ったという100%ムリと言える衝撃的な速度で納められており、サービスの質を落とすことによるダンピングが行われていると邪推された。💬
吾輩は猫だが、ヒトの話で例えると「人間ドックも、お金をどれだけ払うかによって診る医者が変わる。」という話を聞いたことがある。🏥
その、人間ドックとやらで、ケチる事によるリスクは本人が負うから良いが、本ブログの主題の件の場合は建物オーナーがケチる事によってリスクを負うのが建物の利用者である事から、また厄介さが変わってくるのではないかと思う。👹💦
一時期、防火戸がメンテナンスされておらず動作しないという事件が問題視された際、ご多分に漏れず大阪における公立の(7)項 学校の防火戸もメンテナンスされておらず殆ど不作動‥という状況を元市長のH氏が問題視して、一斉に改修が始まるという事態が起こったことがあった。📣
何かあってから動き出す…のがヒトの常なのかもしれないが、ヒトだからこそ想像力をもって事前に行動できるのではないかと思う。💭
‥以上、解散!!
まとめ
- 認定商票が付される以前の救助袋を “告示前救助袋” といい、告示前救助袋は構造・使用材料などの基準が無かった時代にメーカー毎に云わば好き勝手製造されていたことから、経年劣化が著しく “正常に使用できるものが極めて少ない” ので交換すべきであると文部科学大臣よりアナウンスされていた。
- 告示前救助袋について、経年劣化による著しい “収縮” や “脆化” が見られ、利用者が降下中に本体布が破損したり、地上着地時に身体を強打したり等のメンテナンスを怠ったことによる事故の責任は、維持管理の義務のある建物の管理者・権限者である為、私立の学校を経営されている方や、防火管理者をされている先生は必ず確認して欲しかった。
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