“空気管”との比較優位性2つ
①敷設本数の省略
差動式分布型感知器の施工は、メッセンジャーワイヤーという固定用の線を天井へ「ピンッ!」と張らなければなりません。👷❕
その「ピンッ!」と張る作業に最も手間がかかる為、設計時にはできるだけその本数を少なくするために決められたルールに則って一番楽っぽい方法を探るわけです。📝(;´Д`)👌💦
また、現場によっては高所作業車を用いる必要があるにも拘らず、荷物などの障害物があることによって作業し易い位置を確保する事すら難しい場合もあります。💔
よって、メッセンジャーワイヤーの敷設本数が少ない熱電対式は消防設備士にとって有難いものとなっています。(・ω・)ノ🔧
以下の例をご覧下さいませ。🔍
空気管式の場合
熱電対式の場合
✍(´-`).。oO(必要なメッセンの敷設工程が半分に…、、こりゃあ楽ですし作業費も削減できてお客様にも喜んでもらえるかも…!!)
②検出器の個数減少
検出器までの距離
熱電対式の設計手順
①熱電対部の本数算出
火災を有効に感知できる熱電対部の最低接続個数が1感知区域につき4本以上と決まっている為、小さな物置・押入等であっても最低4本以上の熱電対部を設けます。🏪
また、建物の構造によって1感知区域に設置されるべき熱電対部も異なってきます。以下の表をご覧下さいませ。🏠🏢🏩
基準床面積(㎡) | 最低設置個数 | 基準床面積を超える場合 | |
主要構造部を耐火構造とした防火対象物 | 88㎡ | 4個以上 | 22㎡増えるごとに1個 |
その他の構造の防火対象物 | 72㎡ | 4個以上 | 18㎡増えるごとに1個 |
✍(´-`).。oO(建物が “耐火” かどうかで随分変わる他…、、間仕切り等が多いと空気管と同様に細かく敷設することに…。。)
②検出器の台数算出
①にて算出された熱電対部の本数を、上述した検出器に接続できる本数のMAX “20” 本という数字で割り、検出器の台数を算出します。
例:26(本) ÷ 20(本)=1.3≒2(台)
📃(´-`).。oO(今後‥着工届を作る際に必要となると思いますから…、、ここに機器図ダウンロード置かせて頂きますね…。。)
③敷設長さ・間隔の決定
✍(´-`).。oO(熱電対部を建物の形状にあわせて有効に感知するように…、、下記の例により敷設を計画します…。。)
ア)耐火構造の場合‥22㎡以内に熱電対部1本以上設けます。
- x×y ≦ 22 ㎡
イ)その他の構造の場合‥18㎡以内に熱電対部1本以上設けます。
- x×y ≦ 18 ㎡
ウ)x:yの比率は1:4.5 以内にします。 🎯
この比率の形状の部分ごとに “概ね” 中央部に設けます。⛳
x:yの比率で一般的に設計する場合は以下の表の通りです。🏁
表. 熱電対部の間隔例
- xは熱電対部前後間隔
- yは熱電対部と熱電対部の相互間隔
つまり前後左右の間隔が空き過ぎないように、できるだけ均等に熱電対部を配置する為のルールという訳です。🎴
図面作成時には、スプリンクラー設備の様に散水半径まではシビアにいかないまでも、大まかに間隔が適切かどうかを確認する為に円をプロットしてみても参考になるかもしれません。🗿♪
✍(´-`).。oO(例. 非耐火で18㎡の場合、18÷3.14≒5.73
√5.73≒2.4m‥、、よって半径2.4mの円を熱電対部に合わせて補助線色で点線でもひいてやると分かりやすいかも‥。。)
✍(´-`).。oO(その他の特殊な建物の設計に関しては…、、所轄消防署の予防担当者様と綿密に打ち合わせ下さいませ…!!)
まとめ
- 熱電対式は空気管式よりもメッセンジャーワイヤーの敷設本数が少なく済む可能性がある為、消防設備士にとって有難いものであった。✅
- 空気管式は、検出器1台に対して感知部(空気管)の全長が100m以下になるようにしなければならないが、熱電対式は長さによる制限ではなく熱電対部分が検出器1台に対して20本以下であれば良く、検出器1台当たりの感知面積を空気管式よりも広く取ることが可能であった。✅
- 熱電対部の最低接続個数が1感知区域につき4本以上と決まっている他、耐火であれば22㎡、その他の構造であれば18㎡以内ごとに熱電対部を1本以上設ける必要があった。✅
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