前ブログ “自家発の負荷運転【湿式】” では、地上のキュービクル式の自家発電設備であり、かつ水源が近くにあったという事で “湿式” の負荷運転試験を行ったという背景がありました。⛲✨
ただ、キュービクル式の自家発電設備は建物の屋上部分に設置されていることも多く、給水源が無かったり大きい水槽を持っていけなかったりします。🏢(;´Д`)💦
そういうわけで殆どの場合、本記事で紹介させて頂きます “乾式” の負荷運転試験を行うこととなります。🌀❕
✍(´-`).。oO(ファンで風を送って熱を逃すんです…。。)
負荷運転の準備
✍(´-`).。oO(ここまでは…、、前ブログ “自家発の負荷運転試験【湿式】” も同様で御座います…。。)
乾式抵抗器を自家発に接続
🌀(´-`).。oO(30%以上の負荷をかけるために…、、今回は1台の乾式抵抗器を接続しました…。。)
各種値の計測など…
ここで少々細かいですが、重要な補足を一つ…。📝
負荷抵抗器を用いて負荷試験を行う際の電流値についてですが、自家発電設備の定格出力を150kVA(力率0.8、三相、220V)とすると、発電機の定格出力と定格電流はそれぞれ150kVA、394Aとなります。🔢
一方、原動機であるディーゼル機関やガスタービンが供給できるのは有効電流である為、発電機力率を考慮した120kW (=150kVA×力率0.8)となります。💡
よって、力率1.0の例えば水抵抗器を使用する負荷試験では、この原動機の出力で制限される120kW (=120kVA、力率1.0)を100%負荷として電流値を求めます。⚡
点検結果の記録
負荷運転試験の点検結果は記録して、消防用設備点検結果報告書の非常電源(自家発電設備)の点検票に添えます。📁
🔍(´-`).。oO(また、報告書の備考欄には負荷運転などの最終実施年月日を記入する必要があり…、、法改正後はこの部分も厳しくチェックされているようです…。。)
実は二台目の自家発電設備も…
この日は別棟にもう一台、自家発電設備がありましたのでソチラの負荷運転試験も行いました。📝💦
🌅(´-`).。oO(た…、、耐震タイプだと…!?)
如何でしたか、このような感じで自家発電設備に消防用設備代わりの疑似負荷をかけて実際に動作した場合をシミュレーションするのが “負荷運転試験” ってやつなんです。⛽(;・∀・)👌
これが行われていない防火対象物で「有事の際に自家発電設備が動かなかった」というニュースが報告されているわけなんです。📰💦
勿論、このような試験をするんですからコストがかかってしまいますが、停電状態でも消防用設備が使えるようにしておくのが建物の所有者・管理者様の義務ですから、適切に行なわれていけばと思っています。🏢
まとめ
- キュービクル式の自家発電設備は建物の屋上部分に設置されていることも多く、給水源が無かったり大きい水槽を持っていけないので乾式の負荷運転試験をする事が殆どであった。✅
- 原動機であるディーゼル機関やガスタービンが供給できるのは有効電流である為、100%負荷の電流値計算は注意する必要があった。✅
- 停電状態でも消防用設備が使えるようにしておくのが建物の所有者・管理者様の義務である為、消防用設備代わりの疑似負荷をかけて実際に動作した場合をシミュレーションするのが “負荷運転試験” を適切に行ってやる必要があった。✅
コメントをお書きください
いしかわ (月曜日, 18 4月 2022 14:48)
おつかれさまです。
ダメ元で問い合わせいたします。
貴社で使用されている擬似負荷装置は、どちらからご購入されたのでしょうか。
屋上に設置されている自家発電設備の場合、ユニックなどで運んでいるのでしょうか。
恐れ入りますが、ご教示よろしくお願いいたします。