消防法施行令第29条の規定により、令別表第一に掲げられる建築物で 「階数が5以上で延べ面積が6,000㎡」や 「階数が7階以上」といった建築物には消防隊の方が消防ポンプ車の水が届かない高層階でも消火活動を行う為、地上から消火用水を上階へ届ける連結送水管が設けられています。🚒💨
その連結送水管を、火災時に確実な使用ができる様「消防ポンプ車の加圧送水圧に、送水口と放水口を結ぶ配管が耐えられるかを試験」するのが連結送水管耐圧試験の目的です。⛲
耐圧試験の実施周期は「配管を設置した日から10年を経過した日以降、3年毎」に耐圧試験を実施するよう消防法上で規定されています。⌛(;´Д`)👌💦
【※重要】火災時に連結送水管が使用不可であった事例
2020年6月29日に大阪市生野区で(5)項ロ 共同住宅にて発生した火災時に、消防隊の方々が連結送水管を用いた消火活動を試みて配管内に消防ポンプ車より加圧送水したにもかかわらず、消火活動に必要な放水圧力が得られず使用不可であったという事例がありました。
当該建物は、消防用設備点検時に「連結送水管の耐圧試験未実施」の物件であると報告されていました。
この事例を受けて、大阪市消防局管轄の消防署にて「連結送水管の耐圧試験未実施」及び「耐圧試験の結果、不備があった建物」への是正指導の強化に取り組まれています。
弊社も連結送水管の耐圧試験を実施している業者の一つでありますから、この現状を重く受け止めて改善していける様に広報活動に力を入れると共に、お客様一人一人へ案内するといった日々の業務を通した周知に取り組みたい次第です。
◎ 連結送水管とは‥
地上からの放水による消火が難しい高層階の建物が火事になった場合に、地上にある「送水口」から消防ポンプ車を用いて加圧送水し、上階に設けられた「放水口」に消火ホースを繋いで消火活動を行う為の設備が「連結送水管」です。🚒💦
連結送水管の耐圧試験は、実際に消防ポンプ車を模した機器を用いて配管内に加圧送水して「送水口本体・配管・接続部分・弁類等の変形、漏水等がないこと。」を確認するための点検です。🕵✨
◎ まず放水口をチェック!
耐圧試験をする前に、各階の放水口のバルブが空いていないか確認します。🔍
⛲(´-`).。oO(空いていたら放水口から出てしまい周囲が水浸しに‥、、必ずバルブの “閉” を確認して耐圧試験をしましょう…。。)
◎ 地上から水を送る「送水口」
地上にある送水口に圧力計と注水用ホースを装着し、ポンプ車にて水を加圧注入します。⛽💦
徐々に圧力を上げていき、所定の放水圧(設計送水圧)に達していれば正常と判定されます。⏰
💔(´-`).。oO(配管に穴が開いていたり逆止弁の不良等により圧力が上がらない場合は…、、十分な放水圧が得られず不良に‥。。)
有事の際に消防の方の消火活動に使用される設備であるため、メンテナンスはとても重要であると言えるでしょう。🚒💨
◎ 漏水箇所の改修工事
連結送水管の耐圧試験実施時に圧力の低下がみられた場合、配管のどこからか漏水している可能性が高いです。⛲💦
建物上階へと立ち上がっている配管から漏水していれば目視にて漏水箇所を見つけることが出来ますが、地中埋設部分で漏水が起こっていた場合は位置を特定するのが困難です。💔(;´Д`)💨
また、地中埋設配管部分は地震発生によるダメージを受けやすい為、金属製の配管ですら『パリッ』と破れることがあります。💥
地中埋設部分の配管を、地上露出配管に繋ぎ直す配管工事も連結送水管の耐圧試験と同様に弊社にて承っております。👷💭
◎ まとめ
- 「階数が5以上で延べ面積が6,000㎡」や 「階数が7階以上」といった建築物には消防隊の方が消防ポンプ車の水が届かない高層階でも消火活動を行う為、地上から消火用水を上階へ届ける連結送水管が設けられていた。✅
- 火災時に確実な使用ができる様「消防ポンプ車の加圧送水圧に、送水口と放水口を結ぶ配管が耐えられるかを試験」するのが連結送水管耐圧試験の目的であった。✅
- 2020年6月29日に大阪市生野区で(5)項ロ 共同住宅にて発生した火災時に、消防隊の方々が連結送水管を用いた消火活動を試みて配管内に消防ポンプ車より加圧送水したにもかかわらず、消火活動に必要な放水圧力が得られず使用不可であったという事例があり、設置後10年を経過した連結送水管について、3年毎の耐圧試験の実施を強化したかった。✅
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