(5)項ロ 共同住宅から、(5)項イ ホテル・民泊などへの用途変更を望まれる方が、それを断念される理由の一つに『自家発の設置義務が生じてしまいコスト的に合わなくなるから』という事があります。💸(;´Д`)💦
しかし今回既存の建物に、自家発を新設するという条件もクリアした上で特区民泊の許可を得るという数少ない事例を成し遂げましたので簡潔にご紹介させて頂きます。💡✨
当該現場は11階以上の共同住宅であった為、11階以上にスプリンクラー設備、そして非常コンセントが設置されていたため、それらを非常時に動作させるための物となりました。🔌⚡
非常電源の種類
非常電源の種類は、消防法施行規則第12条により「非常電源専用受電」、「自家発電設備」、「蓄電池設備」、「燃料電池設備」の4種類が定められています。📝✨
そして、本件に係る重大な条文として以下の事柄が謳われています。
- 『劇場、百貨店、旅館、病院などの “特定防火対象物” のうち、延べ面積が1,000㎡以上のものは、「自家発電設備」、「蓄電池設備」、「燃料電池設備」でなければならない。』
詰まる所、(5)項ロ 共同住宅は “非特定防火対象物” であった為、延べ面積が1,000㎡を超えていても「非常電源専用受電」で良かったのですが、(5)項イ 民泊へ用途変更しようとすると「非常電源専用受電」ではいけない!というわけです。💔(;´Д`)‼
まず、(5)項ロ 共同住宅で自家発が最初から設置されている防火対象物などありませんから、ここで予期せぬコストとしてまたまた消防用設備が立ちはだかってくるわけですね。((((;゚Д゚))))💰
では、続いて各非常電源の説明を簡潔にさせて頂きます。🔋
“専用受電”とかとか
- ①非常電源専用受電設備
消防用設備等 “専用” の変圧器によって受電するか、または主変圧器の2次側から直接専用の開閉器によって受電し、他の回路によって遮断されない受電設備をいいます。🔌
- ②自家発電設備
内燃機関、ガスタービンを原動機とする発電設備で、常用電源が停電した場合、自動的に電気を供給する方式のものをいう。⛽
- ③蓄電池設備
鉛蓄電池、アルカリ蓄電池、リチウムイオン電池、ナトリウム硫黄(NaS)電池などを使用し、充電装置と逆変換装置を有するものと直交変換装置を有するものがあり、常用電源が停電した場合にこれらの電源に自動的に切り替わる方式のものをいう。🔋
- 燃料電池設備
常用電源が停電した場合に、燃料電池の電源に切り替わる方式のものをいう。🚘
✍(´-`).。oO(延べ面積が1,000㎡以上の “特定防火対象物” に設置する非常電源としては…、、自家発電設備が圧倒的に多いです…。。)
“自家発” にもいろいろ…
自家発に求められるパワー、つまり電力要領については非常時に動かす消防用設備によって異なるため、防火対象物によってその大きさも様々です。🚢♪
その為、新設建物については設計段階からそれを置く場所について勘案できますが、既設ともなるとその置き場所に困るというのも常でございます。🏢💦
ズバリ “置く場所が無い” という理由から設置不可となるケースもある為、コスト以外にも民泊への用途変更を妨げる原因があるというわけです。👾
主に画像のような “キュービクル式” という耐火・耐熱性能のある箱内でパッケージ化されたものが採用されまして、ここに設置基準を書くと長ったらしくなるので別のページに “自家発電設備の設置基準” をまとめて置きますから是非ご利用くださいませ。📝✨
自家発の消防提出書類
大阪市火災予防条例の設置届表紙をご覧の通り、消防設備士ではなく “電気主任技術者” の名前を記入する欄があります。🎫✨
こういう時に、電験三種の勉強を頑張った甲斐が出てくるわけなんですよ。📚笑
✍(´-`).。oO(まだ電気主任技術者の免状を取得されていない方…、、是非このブログを機会に取得をされてみては…。。)
自家発電設備出力計算書
今回提出した “自家発電設備出力計算書” の2枚目が以下の資料になります(計5枚ほどある)。📁✨
当該様式は一般社団法人 日本内燃力発電設備協会により発行されているものを使用するルールになっており、作成者の欄に “自家用発電設備専門技術者” の資格番号と名前を書くことができます。🔢✨
🎫(´-`).。oO(これを作成するために…、、高いカネを払って “自家用発電設備専門技術者” の資格を取得したわけです…。。)
スプリンクラー設備と非常用コンセント、計2設備の機器の負荷を勘案して計算を行いました。⛲(;・∀・)🔌
他にも、大型の建物になってくると消防用設備以外の例えば “非常用エレベーター” などの建築設備が負荷機器に該当してきます。🏢💦
参考:㈠日本内燃力発電設備協会
消防検査でも2設備をチェック!
消防検査時は実際に停電状態(メインブレーカーを落とす)で自家発を起動させ、スプリンクラー設備の消火ポンプが起動しているか及び11階以上の非常用コンセントに電圧がきているかを測定しました。🔎
✍(´-`).。oO(管理人は消火ポンプを起動し…、、ブレーカーを落とす役割を授かっていました…。。)
検査の時は終始予防課の方が傍にベッタリへばり付いていたので、試験中の動画などを撮影することができませんでした。💔
この時、消防法施行規則第12条(屋内消火栓設備に関する基準)や消防庁告示基準で定められている “自家発電設備の構造及び性能” に基づく項目を確認していますが、それらの詳細に関してはまた別ページにて纏めさせて頂いておりますので御参照くださいませ。📁♪
また、今回自家発の除外も検討しましたが、建物本体の改修が必要になった為、大人しく設置へ踏み切ったという背景もありました。👷
これから同様の案件に関わられる方々が、少しでもスムーズにお仕事を収められる助けになればと思います。👌
✍(´-`).。oO(総じて…、、この現場は滅茶苦茶ハチャメチャに大変でしたよ…!!)
まとめ
- 既存の建物に、自家発を新設するという条件もクリアした上で特区民泊の許可を得るという数少ない事例を成し遂げた。✅
- 11階以上の共同住宅であった為、11階以上にスプリンクラー設備、そして非常コンセントが設置されており、それらに必要な電力容量を計算し、非常時に動作させるものを設置した。
- “特定防火対象物” のうち、延べ面積が1,000㎡以上のものは、「自家発電設備」、「蓄電池設備」、「燃料電池設備」でなければならないため、用途変更で自家発の設置義務が生じていた。✅
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りゅう (水曜日, 17 10月 2018 20:49)
お久しぶりです
多忙過ぎて青木防災さんから
遠のいてましたm(_ _)m
去年のツイートに反応あって
ビックリしましたw
(嬉しかったです)
面接どうでした??
双方(会社にも従業員にも)にwin-winの関係になれる方
入社されるといいですね(・∀・)
青木防災さんの金沢進出に期待です(๑•̀ㅂ•́)و✧
あー甲種2類相変わらず受かりません
せっかく管理人様が模擬問題作って
くださったのに申し訳ありませんm(_ _)m
1回目 実技53%
2回目 実技55%
3回目 実技57%
4回目 11/4に受験
自分の頭の悪さに笑うしかないwww
実技59%にならないように頑張ります(๑•̀ㅂ•́)و✧
管理人 (木曜日, 18 10月 2018 11:38)
>りゅうさん
お久しぶりです!!お忙しいところコメント有難う御座います!!(´∀`*)ウフフ
面接についてですが、これから協力して働き、長い時間を共に過ごすコミュニティの一員となるわけですから本当にWin-Winの関係が大事だなと思っています。金沢いきたいですよー!笑
そして甲種2類ですが、2点刻みなんですね。(;・∀・)
…ということは前回・前々回より1店分多く勉強すればいいだけという風にも解釈できます!!笑
お互い学び続けましょう!!