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点検済証シールの偽造?貼付けは義務?

様々な消防設備“点検済”シール
様々な消防設備“点検済”シールが存在するが…。

先日、弊社社長より以下のようなLINEが入りました。📲

  • 『設備シール 偽造” 発見』‼

この “設備シール” とは消防用設備点検をした際、貼付ける点検済シール(※法的に貼付けは義務ではない物)です。📛(´∀`*)ウフフ

 

では何故、“偽造” なる表現をしたというと、弊社が貼っている“点検シール” は “大阪府消防防災協会” という一般財団法人から高いシャバ代(カネ)を払って買っているものだからです。💰💦

 

それと外観がそっくりなのは「影響力の乞食」案件であると思われます、 “そっくりさん” 点検シールの存在を議題に上げて消防設備点検の在り方まで言及していきます。((((;゚Д゚))))💡

◎ “消防設備協会”が発行するシールの意味


画像の点検シールは、 “表示登録会員” という大阪府消防防災協会が資格審査によって一定の条件を満たしていると認めた “優良事業所” が使用しているものです。🏆(;´Д`)👌✨

 

“消火器”“設備”点検シール
点検済証ステッカーには意味があります!

点検済表示制度は、“消防設備協会” が全国統一的に実施している制度であるため、大阪府以外の各都道府県でも同じような点検シールが発行され、貼り付けられています。🗾♪

 

弊社を含む表示登録会員は、常に最新の知識と技術を身につけている 事が前提とされている為、表示登録会員事業所に点検業務を任せるという事は「サービスの質が保証されている」ことから “信用がある” という事に結び付き、お客様に安心してもらうことが狙いとなっています。📛

 

この協会が制定したルールがもたらす “信用”安価で乗っかろうとしているのが、社長が指摘した “そっくりさん” です。💸💦


 

✍(´-`).。oO(社長は “恥ずかしい事” と表現しており‥、、管理人も他社がシャバ代を納めているのに模倣はヤだなと思います‥。。)

◎ “偽造”と“模倣”


今回の点検シール そっくりさん” は、実は大勢いらっしゃることを管理人は知っております。👯💦笑

 

偽造と模倣の違い
偽造と模倣の違いは…。

ちなみに、「偽造」と「模倣」の定義は以下の通りです。📚✨

  • ☑ 偽造‥ニセモノを作ること
  • ☑ 模倣‥自分で工夫して作り出すのではなく、既にできているものを真似ること

よって、ニセ札みたいに見分けがつかないようなモノ‥まではいかない代物な為、偽造ではなく点検済証ステッカーを “模倣” したシールであると言えます。💔(;´Д`)💨

 

節約したい気持ちは分かりますが、ちゃんとしている業者の信用を借りて商売するなんて些か不誠実だと個人的に思います。📛💦


 

そういった “不当な節約” の仕方をしちゃってる業者さんって憶測ですが、多分サービス自体も粗悪品である‥と思いませんか?⛔

◎ プロスペクト理論と“点検料”


最近、管理人がハマり散らかしている行動経済学“プロスペクト理論” というモデルがあります。📖♪

 

プロスペクト理論 説明 グラフ

 

プロスペクト理論では思考実験を通して、以下の二つの “バイアス(偏見)” の存在を指摘しています。🧠(;´Д`)💨

  • ☑ ヒトは “損をしたくない” 思いを “得をする” 事より優先する。
  • ☑ ヒトは富そのものではなく、富の “変化量” から効用を得る。

2.に関してはイメージしやすいかと思います。💡

🎀(´-`).。oO(例えば120キロの巨漢が3キロ太るよりも‥、、40キロの美少女が3キロ太った方が圧倒的に事件ですよね‥。。)

 

1.について、消防用設備等にかかるコストを例に挙げて説明してみます、如何にヒトが “得する” 事より “損しない” 事を選ぶか…。💸💦

参考:Wikipedia プロスペクト理論

質問1:防火対象物の管理権限者に、以下の2つの選択肢が提示されたものとします。

  1. 選択肢A:無条件で50万円分の消火器を交換してもらえる。
  2. 選択肢B:コインを投げ、表が出たら100万円分の消火器を交換してもらえるが、裏が出たら何も手に入らない。

 

質問2:防火対象物の管理権限者に所轄消防署から “消火器を交換しろ” との指導が入り、それには100万円かかるものとします。

  1. 選択肢A:100万円分の消火器を購入する際に無条件で50万円の値引きをして行ってくれる。
  2. 選択肢B:コインを投げ、表が出たら消火器を全て無料でしてもらえるが、裏が出たら負担総額は変わらない。

質問1は、どちらの選択肢も手に入る消火器の期待値は50万円分ですが、一般的に堅実性の高い “選択肢A” を選ぶ人が圧倒的に多いとされています。📝

 

質問2の両者の期待値もー50万円と同額であり、質問1で “選択肢A” を選んだヒトは、質問2でも “選択肢A” を選ぶと推測されます。💡

 

しかし、質問1で “選択肢A” を選んだほぼ全てのヒトが、質問2ではギャンブル性の高い “選択肢B” を選ぶことが実証されており、目先の100万円という出費(損失)を免れたいという思いが判断を狂わせているのです。

 

要は、“50%の確率で支払いを免除されよう” という考えが最も強いと言えるわけです。💸(;´Д`)👌✨

 

その為、目先の点検費用という損失を回避することを、将来的にもたらされる火災のリスク回避という “利益” より優先してしまいっていると考えられます。🚒💦

 

よって、ヒトには偏見という初期設定がある為、お客様に「長い目で見て、消防点検を信用できる業者に頼んだ方が “損しない” ですよ!」と知ってもらって、判断してもらえるように、誠実業務を行う消防設備士一工夫しなければならないのです。🧠(´∀`*)ウフフ💦

◎ 悪質な消防用設備点検のリスクを負うヒトは…?


コストカットに潜む危険
行き過ぎたコストカットに潜む危険を考える。

何故 “不当に” 点検料が安いのか…と思う相見積もりに遭遇することがありますが、皆様お察しの通り以下の二つが要因です。💰

  1. 法令に沿った点検をせずに書類作成して報告している。
  2. 点検後の改修工事に費用を上乗せして元を取っている。

2.は各業者様の経営戦略なので、此処では言及しません。🚫💦

問題は、1.の不適切なサービスであるにも関わらず、コスト面のみが重視され “それが選ばれている” 事が罷り通っていることです。

 

プロスペクト理論という長い前フリで管理人が言いたかったことは、 “ギャンブル性の高い選択肢B” を選んでしまう偏見の存在が「防火対象物の利用者様」の被災リスクを高めている事です。🧠


 

✍(´-`).。oO(もしかしたら、知らない間にリスクを “とらされている” 利用者・住人さんや‥、、コスト面で押された管理権限者の方々が‥。。)

◎ 逆の現象が起こっている“工事”


一方、消防用設備の工事に関しては逆ともいえる現象が起こっています。♲👷❕

 

スプリンクラー設備の工事
スプリンクラー設備の工事が急増中。

消防法改正により(6)項ロ 有床の福祉施設延べ面積に関係なくスプリンクラー設備を設置する事となった為、工事のラッシュが起こったことがありました。📅(;´Д`)💦

 

その中で幾つも見積りを提出するのですが、お客様から頂く声に『コスト面で選びました。』という事が数回ありました。👀✨

 

💸(´-`).。oO(決して‥、、安いわけではないのですが…。。)

 

これはプロスペクト理論云々ではなく、比較的価値があり “簡単に真似し辛い” ような工事を、市場が評価するより安価で提供できているという事ではないかと推測しています。👷💭


◎ ダンピング対策としての “情報公開”


前職で輸出入の業務に携わる際に “通関士” という資格試験を勉強していたのですが、その中で “不当廉売関税” という輸入貨物に対して正常価格とダンピング価格の差額(ダンピングマージン)の範囲内で関税をかけるという制度がある事を学びました。📖✨

 

コンテナ船
コンテナ船の輸入貨物に学ぶ“ダンピング対策”。

つまり、不当に安いモノ・サービスは市場の正当な競争を妨げる害悪になる為、対策を施しているわけです。((((;゚Д゚))))🚢💨

 

この不当廉売関税は、財務省が管轄する協力な法的措置です。💪

 

一方、消防用設備点検は粗悪なサービスをする業者には税金を‥といった制度は無く、ダンピングがが放置されています。💔(´;ω;`)

 

そこで、管理人が考えるダンピング対策の一つとして「このような手順で点検をしている為、これだけの費用がかかっている。」という旨を、お客様に知ってもらい、納得して頂くよう広報する事を挙げさせて頂きます。🐈♪

参考:財務省


◎ 本当にあった“ワル過ぎる”点検の話…👻


ある日…、築30年ほどのビルオーナー様より消火ポンプの交換工事依頼がありました。📝

 

中身のない消防点検に価値は無い
中身のない消防点検に価値は無いはず‥!

 

点検業者を変更したら、屋内消火栓の放水ができないことが判明し…、工事は別業者で改修する流れになった為、弊社に “ポンプ交換せえ” とお声がかかったようです。🔨👷

 

そして新しい消火ポンプ据付後、放水試験を実施したら…おかしい事に圧力が上がらない…。💔(・・?

 

いざ弊社にて別途調べてみると、何と天井裏にゲートバルブ(蛇口の様な役割)がついており、それが “閉” になっていたのです。🚫

 

以前の点検業者さんは何を点検していたのでしょうか、そしてお客様は何に高額な費用を支払っていたのでしょうか。((((;゚Д゚))))💀


 

それにしても築30年もの間、一度も放水試験をしていなかったと考えられる点検業者は相当ワルいと思われます…。👿

 

⛲(´-`).。oO(放水試験サボっちゃダメですよ…、、それ位して下さい…。。)

 

 

【🧻結論】

  • ※消防用設備点検は、ちゃんとした点検済証シールを使用している業者が信頼できるので、そこに任せましょう。🚒💨

◎ まとめ


  • “大阪府消防防災協会” の“点検シール” と外観がそっくりなものが市場で横行しており、それは協会が制定したルールがもたらす “信用” に安価で乗っかろうとしていて恥ずかしいモノであった。✅
  • プロスペクト理論という行動経済学のモデルで、ヒトは得をするよりも “損をしたくない” という思いが強いという偏見を持っており、目先の点検費用を “損” と考えて法を犯してリスクをとってしまっている可能性が示唆された。✅
  • 誠実業務を行う消防設備士は、お客様に「長い目で見て、消防点検を信用できる業者に頼んだ方が “損しない” ですよ!」と知ってもらって、判断してもらえるように一工夫しなければならなかった。✅

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コメント: 2
  • #1

    りゅう (土曜日, 24 3月 2018 23:25)

    管理人様
     
    やはり2類落ちてました

    まーあの出来じゃ当然かな(・∀・)

    でも前回53%でしたが今回55%でした 笑

    前回より明らかにできなかったと
    思ったんですが・・・

    3度目の正直目指します(๑•̀ㅂ•́)و✧

    個人的には激ムズに思えたんですが
    合格者が沢山いて驚きました

    皆さん優秀(・∀・)

  • #2

    管理人 (日曜日, 25 3月 2018 17:39)

    >りゅうさん
    惜しい!!(´;ω;`)
    とりあえず、お疲れ様でした。

    次は絶対いけますよ!!(´;ω;`)�

    管理人も、りゅうさんから情報提供頂きました出題を元に、記事を作成中です。
    ただ、年度末な事もあり、なかなか進んでおりません!

    りゅうさんのお役にも立てますように、今後とも精進してまいります。