特例を適用した特定小規模施設用自動火災報知設備の設置基準
一戸建ての場合
一戸建て住宅の全部または一部を(5)項イ 民泊として使用することにより、特定一階段等防火対象物に該当し、特定小規模施設とならないものであっても、次に掲げる要件を満たすものについては、令第32条の規定を適用し、警戒区域の規定にかかわらず、受信機を設けずに特定小規模施設用自動火災報知設備を設置することができます。📝✨
参考:消防予第83号
- 地階を含む階数が3以下であること。
- 延べ面積が300㎡未満であること。
- 3階または地階の宿泊室の床面積合計が50㎡以下であること。
- 全ての宿泊室の出入口扉に施錠装置が設けられていないこと。
- 全ての宿泊室の宿泊者を一の契約により宿泊させるものであること。
- 階段部分には、煙感知器を垂直距離7.5m以下ごとに設置すること。
- 特定小規模施設用自動火災報知設備が156号省令第3条第2項及び3項の規定(25号告示第2第5号を除く。)により設置すること。
共同住宅の場合
(5)項ロ 共同住宅の全部または一部を、(5)項イ 民泊並びに(6)項ロ・ハ 福祉施設等の用途として使用することにより、3以上の階にわたり自動火災報知設備の設置が必要となる場合であっても、次に掲げる要件を満たすものについては、令第32条の規定を適用し、警戒区域の規定にかかわらず、受信機を設けずに特定小規模施設用自動火災報知設備を設置することができます。🏢(・ω・)ノ🔧
- 特定小規模施設であること。
- 階段室型(階段室が一のものに限る。)であること。
- 2の階段は、屋外に設けるもの又は平成14年消防庁告示第7号の基準に適合したものであること。
- 自動火災報知設備の設置を要する部分が6以上の階にわたらないこと。
- 特定小規模施設用自動火災報知設備が156号省令第3条第2項及び3項の規定(25号告示第2第5号を除く。)により設置すること。
立ちはだかる"電波"の問題
📶(´-`).。oO(無線式の感知器類は…、、非常に弱い電波を用いています…。。)
3階以上に設置してもらっても構わないが…
📡(´-`).。oO(特定小規模施設用自動火災報知設備の取扱いのある各メーカーさんに…、、ヒヤリングさせて頂きました…。。)
- P社‥防災システムのパンフレット2017~2019のP.175下に "3階建て以上の建物には使用できません。" と書いてありますが、これは発売当時の法令に則って記載されたもので、実際は電波が届けば3階以上にも設置してもらってかまいません。
- N社‥3階以上でも設置可能ではありますが、実際に現場に設置してみた際の電波状態に寄りけりです。例えば平屋でも電波状態が悪い等と言うケースもある位なので…。
- H社‥電波が届けば特にメーカー側で階数の制限を設けるようなことはしていません。所轄の消防署でOKがもらえたらそちらに従う形となります。
今後の動向 (※噂レベル)
法改正によって(5)項イ 民泊への消防用設備の設置義務が一部緩和されましたが、その特例に適応するようなスペックを持つ機器の開発が追い付いていないのが現状です。💔(;´Д`)💦
以下に、耳にしたことのある、やがて起こりそうな噂を記させて頂きます。👂♪
- 特定小規模施設用の感知器の合計個数が14~15個から、もっと増やせるようにするかも‥。
- "親器" の個数を増やしたり、"中継器" を設けたりすることで多層階にでも対応するかも‥。
これらが実現すると、民泊を営むにあたっての初期投資額が大幅に減らせるかと思います。🌈✨
💰(´-`).。oO(逆に…、、今まで大金を払って法令に適合させた方々が気の毒だとも…。。)
まとめ
こちらの現場ですが、一階部分を閉鎖する事で消防用設備の設置緩和が認められた上での措置でした。
— 青木防災㈱【公式】🚒 (@aokibosai) 2018年2月24日
最近は中途半端な三階のある一戸建てで民泊をされる際に、二階建てまでの建物に設置可能な無線式の〝特定小規模施設用自動火災報知設備〟をつけるために三階部分を閉鎖する措置をとることがあります。 pic.twitter.com/c0sAHtsXjY
- 一戸建て住宅の全部または一部を(5)項イ 民泊として使用することにより、特定一階段等防火対象物に該当し、特定小規模施設とならないものであっても、3階または地階の宿泊室の床面積合計が50㎡以下であること等の条件を満たせば特例で受信機を設けずに特定小規模施設用自動火災報知設備を設置することができた。✅
- (5)項ロ 共同住宅の全部または一部を、(5)項イ 民泊並びに(6)項ロ・ハ 福祉施設等の用途として使用することにより、3以上の階にわたり自動火災報知設備の設置が必要となる場合であっても、6以上の階にわたらないこと等の条件を満たせば、特例で受信機を設けずに特定小規模施設用自動火災報知設備を設置することができた。✅
- 法改正によって(5)項イ 民泊への消防用設備の設置義務が一部緩和されましたが、その特例に適応するようなスペックを持つ機器の開発が追い付いていないのが現状であった。✅
コメントをお書きください
いしかわ (火曜日, 29 10月 2019 11:30)
毎度お世話になります。
令第32条の特例(消防予83号)ですが、
一戸建て住宅から(5)項イだけじゃなく、
(6)項ハにも適用できるといいんですけどね…。
【複合用途防火対象物への特定小規模施設用自動火災報知設備の設置】に関しても、
(5)項ロだけではなく、一戸建て住宅も含めて欲しいです。
「空き家を有効活用したい」というグループホーム開業者が結構いらっしゃるのですが、
特小用自火報と自火報だと費用負担に差があるので、
躊躇される方もいらっしゃいます。
管理人 (火曜日, 29 10月 2019 11:40)
>いしかわ 様
毎度お世話になっております!�
仰る通りだと思っています。
以前、登記上では二階建てでしたが、消防法上は3階扱いになり自火報‥というケースがあり、お客様と共に難儀したのを覚えています。
https://www.aokibosai.com/2019/04/23/%E5%BB%BA%E7%AF%89%E5%9F%BA%E6%BA%96%E6%B3%95%E3%81%AE%E9%9A%8E%E6%95%B0%E5%88%A4%E5%AE%9A%E3%81%AB%E8%BF%BD%E5%8A%A0%E3%81%95%E3%82%8C%E3%82%8B%E6%B6%88%E9%98%B2%E6%B3%95%E4%B8%8A%E3%81%AE%E5%9F%BA%E6%BA%96/
今後、ますます一戸建てのGHは増加していきますし、国としてもそれを支援しているので、その内消防法も追従していくのではないかと思っています。
https://www.aokibosai.com/2019/05/27/%E6%88%B8%E5%BB%BA%E3%81%A6%E3%82%92%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%81%AB%E3%81%99%E3%82%8B%E9%9A%9B%E3%81%AE%E6%B6%88%E9%98%B2%E7%94%A8%E8%A8%AD%E5%82%99%E7%AD%89/
今後とも何卒宜しくお願い致します!!(*‘∀‘)
ちば (木曜日, 09 1月 2020 11:34)
3階建ての特一階段でも特定小規模施設用自動火災報知設備が使えたということですよね?
こちらの自治体では特一階段には特定小規模自火報は使えないと言われました。
パナソニックのサイトにも
「平成20年総務省令第156号、及び平成25年総務省令第126号・127号で定義されている特定小規模施設、
次に掲げる防火対象物であって、延べ床面積が300m2未満のもの(特定1階段等防火対象物を除く)」
https://www2.panasonic.biz/ls/densetsu/ha/bousai_net/products/37.html
と特一階段では使えないと書いてあります。
なにか法的に逃げ道があるのでしょうか?教えていただけると幸いです。
ちば (木曜日, 09 1月 2020 11:48)
https://www.fdma.go.jp/laws/tutatsu/items/tuchi3003/pdf/300315_yo83.pdf
これですね。なるほど、勉強になりました。
いしかわさんのおっしゃられるように(6)項でも使えるようになるといいのですが・・・。
たろう (木曜日, 10 12月 2020 09:34)
いつも勉強になります^_^
小規模施設用自動火災報知設備(無線式)について質問があります。
洗面室や脱衣室に感知器の設置はされてますでしょうか??教えていただきたいです!