◇スプリンクラー設備の手続き
スプリンクラー設備の工事を行う際に発生する、管轄消防署への書類提出・検査の流れは以下の通りです。✍(´-`).。oO✨
- ①(水道直結式スプリンクラー設備の場合) 水道局との協議・調査申請
- ②工事の10日前までに甲種1類消防設備士が “着工届” の提出 (水道直結式の場合のみ “水道局との協議書” が必要。)
- ③配管工事完了後、天井を塞ぐ前に所轄消防署の “中間検査” を受ける。
- ⑤消防検査を受ける。
- ⑥検査済証が発行される。(防火対象物の使用を開始できる。)
上記のような手続きを経る必要がある為、スプリンクラー設備の工事は“防災屋” と “消防署” との連携が欠かせません。🚒
✍(´-`).。oO (水道直結式スプリンクラー設備を施工する場合は、水道局との連携も…。。)💡
◎ 水道局との協議書
また、水道直結型(正式名称;特定施設水道連結式スプリンクラー設備)については “水道局との協議書” が必要となります。
※一般的なスプリンクラー設備については不要です
◇SPの着工届
規模や間仕切りよって、ヘッドの個数や配管長をを算定して書類に記載します。📝
- ☑ スプリンクラー設備の概要表
- ☑ 平面詳細図
- ☑ アイソメ図
また水源の容量や、ポンプのパワーも計算をもとに決める必要があります。💪
- ☑ 摩擦損失計算書
◎ スプリンクラー設備の“平面詳細図”
スプリンクラーヘッドの散水半径は決まっており、その包含円に隙間ができないように図面上で位置を設定します。(Ex. 高感度型の場合、包含円の半径は2.6 m…。。)
また、作動温度は通常の場所であれば60℃~75℃(通常72℃程度)のヘッドを用います。🏠
しかし、厨房などの周囲温度の高い場所は75℃~121℃(通常98℃程度)の標示温度が高いスプリンクラーヘッドを選定する必要があります。🍳(;´∀`)💦
製品によって微妙に異なるので、概要表に書く際は要注意!🌡
そして “配管径” によって設置できる “ヘッドの個数” も定められています。🚔
✍(´-`).。oO(32 Aの配管径では3つまで・40 Aの配管径では5つまで、等です。)
また、感知温度の違いによる図面上でのヘッド分類は “72℃程度なら 〇” と “90℃以上の厨房用は ◎や●”で表します。
配管は実線や記号で表記します。💻
✍(´-`).。oO(たまに‥、、記号だらけのテクニックが用いられた図面もあります…。。)
◎ スプリンクラー設備の“アイソメ図”
アイソメとは、アイソメトリック (isometric) の略で、等角投影図法のことを示します。
配管経路を図面で表そうとすると、X軸(ヨコ)・Y軸(タテ)・Z軸(高さ)の3つの方向要素を反映しなければなりません。🎦
そこで、あらかじめ角度と方向を設定した実線によって、3次元的に配管経路を図面上に記します。🌎
このアイソメ図があれば、配管経路が一目でわかります。👀✨
そのため、着工届にはアイソメ図を添付することが不可欠です。
また、作成したアイソメ図をもとに、その配管経路で生じる “摩擦損失” を計算して着工届に添付します。✍(;´∀`)💦
◎ スプリンクラー設備の“配管摩擦損失計算書”
圧力損失計算書は、配管に水が流れる際にどれくらいの摩擦が生じて勢いがなくなるかを計算したものです。🌊
配管の中を流れるだけでも水の勢いは弱まってしまう為、ちゃんと規定の放水圧が得られるかをシミュレーションするのです。🧠💬
作成したアイソメ図より、配管の径・長さ・継手類が分かるので、それらの情報をもとに摩擦損失を計算します。💯(;´∀`)
また、配管の摩擦による損失の他に、実揚程やアラーム弁損失などを加えたポンプ揚程算出後、ポンプの仕様を選定します。✅
✍(´-`).。oO(水道直結式はアラーム弁もなければ基本的にポンプの選定もありませんので…、、計算もラクという代物になっております‥。。)
この圧力損失計算書は、合計4つ必要です。📝
- ポンプから最遠ヘッドまで
- ポンプから補助散水栓まで
- 送水口から最遠ヘッドまで
- 送水口から補助散水栓まで
✍(´-`).。oO(水道直結式は、メーターから最遠ヘッドまでです…。。)
以上の区間における配管摩擦損失を、それぞれ計算して着工届に添付します。📁
◎ 内装仕上げ別の水利計算条件
小規模社会福祉施設等における、水道直結式スプリンクラー設備の “設計水量” は以下のような条件で計算します。🎣
- 最大放水区域では、スプリンクラーヘッドが最大4個同時に開放する場合を想定し、 内装別に表1に準じ設計すること。なお最大放水区域に設置されるスプリンクラーヘ ッドの個数が4に満たない場合は、1個当たりの放水量を表1に準じ当該個数を乗じ 設計すること。
- 最終末端ヘッドでは、30 ㍑/min で設計すること。
また、必要動水圧に関しては以下の条件を勘案します。
- 最大放水区域での、最小動水圧(末端水圧)は内装別に表1のとおりとする。
- 最終末端ヘッドでは、表1の最小動水圧 0.05MPa 以上を確保すること。
※水理計算の対象となる末端水栓箇所は消防署の指示による。
参考:大阪市水道課
◇スプリンクラー設備の中間検査
着工届提出後、配管工事を終えた時点で所轄消防署に “中間検査” を申し込まなければなりません。🚒|д゚)💥
中間検査は、SPの配管が図面通りに敷設されているかを確認するために行われます。✅
✍(´-`).。oO(配管ルートが結構変わっていると、図面等々が面倒なことに…。。)📚
逆に、この中間検査を終えないとボード屋さんが天井を張れない為、仮に中間検査の日程が抑えられないような状態が続くと、全体の工期が伸びてしまいます。📆(´・ω・`)💔
📞(´-`).。oO(特に配管工事を自前で行わない場合の中間検査予定確保は、現場との連携が不可欠です…。。)
◇設置届の提出と消防検査
◎1類の消防設備士免状取得のススメ
以上、甲種1類の消防設備士免状を持つ者の「独占業務」について紹介していきましたが、皆様も “資格試験” 挑戦してみませんか?🎫
管理人がスプリンクラー設備の施工に携わる為に資格取得した際に使用した参考書を紹介します。📢♪
📚(´-`).。oO(結局のところ…、、これで十分でした‥。。)
1類は損失計算など、設計をしない限り実務で触れる機会がないことも出題されるため、それになれる必要があります。🔢💦
しかし、ここで一度勉強しておくと、1類消防設備士を取得してからの着工届作成時に少し楽になるかと思いますので、惜しみなく理解に努められればと思います。💪♪
損失計算について "配管圧力摩擦損失計算書でExcelを学ぼう!" という記事でも紹介しております、併せてご覧下さい。📰✨
まとめ
- 1,000㎡以下の福祉施設等は、“水道直結型” という水道用の配管をスプリンクラー設備と兼用できる機構でよかった。✅
- 水道直結式スプリンクラー設備の場合は、水道局との協議・調査申請書を着工届に添付する必要があった。✅
- 水道直結式の工事の場合は、水道屋さんとも連携をする必要があった。✅
コメントをお書きください