差動式の感知器の中で、一般的なものは “差動式スポット型” という、天井に取り付けられる丸い機器です。💡
しかし、スポット型の感知器は8m未満の箇所にしか設置できません。(;✘Д✘)💦
また、4m以上の箇所に設置する際は、感知器の個数も多くなることから、施工の手間が増します。💰💰💰
そこで、選ばれるのが “差動式分布型(空気管式)” による施工です。🌈
空気管式は、15m未満までの高さであれば警戒できます。👌
さらに、空気管を警戒する箇所に引っ張る工程のみとなる為、設置する箇所の距離が長い場合に有利です。👓
(´-`).。oO(配線した後に、多くの感知器をつけるよりは楽になる場合があります…。。)
ただし、空気管の設計・施工方法は独特のもので、熟練した技術が必要になることがあります。👷!
以下に、施工の方法・様子を、写真と共に記していきます。📷✨
空気管敷設工事
▶ 設計
今回は二辺省略という、四辺のうち二辺の間隔を5m以下(耐火構造の場合は6m以下)にすることで残り二辺の間隔を広くする空気管設置方法をとりました。🌴
✍(´-`).。oO(要はタテを5m以下にしたら、ヨコは長くてもいいという空気管の張り方です…。。)
ただし、空気管の全長が100mを超えてはなりません。❕👷
その為、二辺の間隔を5m以下にしたからといって、いくらでも空気管を長くできるわけではないことに注意していただきたいです。
他にも凹型に空気管を設置する一辺省略もあります。
施工現場の特徴・状況で、最適な空気管の敷設方法を判断するのが空気管施工の醍醐味の一つであると感じます。💡
また、火災感知の原理が異なる “熱電対式” の設計も可能です。📝
▶ 施工
空気管敷設を含む、自動火災報知設備施工時の様子を、以下に写真と共に述べさせていただきます。(・ω・)ノ📷✨
また、空気管の敷設方式は二つあります。👷‼
- メッセンジャーワイヤーによる“空気管展張”🎈
- 専用ステップルによる“打ち付け固定”🔨
新設する際は、現在ほとんど“メッセンジャーワイヤー有り”の敷設になるかと思います。💡
🔧(´-`).。oO(工事が楽だからです…。。)
空気管のつくり
設置に使用する空気管の束は、管と固定用のワイヤーが一緒になった状態となっています。🍍
この固定用のワイヤーをメッセンジャー(以下、メッセンと呼ぶ)といい、空気管施工の際にとても便利で重要な役割を果たします。🎀
また、空気管の方は被覆に緑色の線で目印がしてあります。🐚
(´-`).。oO(空気管とメッセンを間違えると、大変なことになります…。。)
空気管の張り付け工事
高所作業車やスライダ―(伸びるはしご)での作業になるため、スペースの確保が必要となります。(;´・ω・)🌳
空気管は鉄骨類やターンバックルの上をくぐらせます。💡
空気管末端処理
メッセンと空気管のセットで1本になったものを天井に貼っているわけですが、曲がり角ではメッセンと空気管を “裂き離し” ます。(;´∀`)🔪
そして、メッセンのみを固定して、ピンと張ります。🔨
なぜなら、空気管をメッセンとともに直角に曲げてピンと張ってしまうと、銅管がつぶれてしまい空気が通らなくなってしまう恐れがあるためです。⚠👷
その為、空気管自体は緩やかにループさせています。(;´・ω・)👌
この末端処理を繰り返して、検出器まで空気管を持っていきます。
(´-`).。oO(検出器接続前には、空気管の破れがないか必ずテストします…。。💯)
機器収納箱内の検出器へ
検出器へ至る配管などに収める前の段階で、不要なメッセンは空気管と “裂き離し” ておきます。(;´・ω・)🔪
また、空気管と検出器をはんだ付けする際に、空気管をはんだで詰まらせないようにしなければなりません。💡
しかし、はんだ付けが不十分であれば空気が漏れてしまうため、適切なはんだ付けをするスキルが必要となります。✍(´-`).。oO
また、鋼管端子には空気漏れ防止のパッキンが付いていますが、端子の締め付け過ぎには注意しましょう!|д゚)💦
受信機の取付
空気管も、あくまで自火報の感知器のひとつです。👆
総合盤にベルや発信機があったことからも推測されます通り、受信機が必要不可欠です。🌈(;´∀`)
その他
- 空気管と壁との距離は1.5m以内、検出部が別の空気管との距離も1.5m以内とする必要があります。💡
- メッセン無しで “専用ステップル” を用いて空気管を設置する方法もあります。🔨(´-`).。oO
- 熱電対式差動分布型感知器という、異なる機構で温度変化を検知して発報する物も設計・施工可能です。
まとめ
- 高所で広い空間では、差動式分布型(今回は空気管)という熱感知の機構を採用することがあった。♨
- 空気管を張る際に、曲がり角ではメッセンを空気管から “裂き離し” て固定することで直角に空気管が曲がることを防いだ。🔪
- 空気管を検出器に接続する際は、はんだ付けをする必要があった。✍(´-`).。oO
コメントをお書きください
ナナシ (水曜日, 14 6月 2017 21:48)
大変分かりやすい説明に感謝致します!私自身は空気菅の工事は見たことがなくイメージしにくかったですが、写真も添付されており、非常に分かりやすかったです。これからもブログ続けてください!
管理人 (木曜日, 15 6月 2017 17:35)
>ナナシさん
コメントありがとうございます!!✨
お役に立てたようで、嬉しい限りでございます!!(´;ω;`)♬
これからもブログの方、続けてまいります、これからもお付き合いいただければ幸いです!!
石川りか (水曜日, 26 12月 2018 18:12)
明日、弊社もメッセン付きの空気管の工事が入ってます!
経験が2回目なので、貴社のホームページを見て、予習してます笑
台風で屋根が飛散した部分が断線してて、
そのスパンの施行になりますが、高天井照明をLED 取替工事と同時並行でやるので、明日一日がかりです。
取付後の試験のやり方を、マノメーターのトリセツ見ながら予習してるとこです笑
管理人 (木曜日, 27 12月 2018 09:12)
>石川りか様
毎度ありがとうございます!
照明取替工事とセットとは、効率がいい仕事ですね!!
屋根が飛ぶと、自火報系は100%トラブルが生じますから大変ですよね。汗
あ、確かに取付け後の水の中に片方をいれて、もう片方から空気注入して泡がブクブク出てくるかなどの試験の模様を載せていませんね…。
✍(´-`).。oO(前に別現場でやった時の写真を使って…、、別記事で更新を考えておきます…。。)
名無し (土曜日, 09 2月 2019 16:29)
確認です。二辺省略のときは6mではなくて5mではなかったでしょうか。(耐火構造は9mではなく6m)
管理人 (火曜日, 12 2月 2019 10:30)
>名無しさん
コメント有難う御座います!
ホントですね、二辺のうちの一辺の間隔を5m以下のにすれば、もう一辺を長くできるというのが2辺省略でした!修正させて頂きました!大変感謝です!今後ともよろしくお願いいたします。<(_ _)>
ユウデン (木曜日, 13 2月 2020 12:13)
こんにちは。まだ初心者でお聞きしたいのですが、空気管の検出器にはんだで接続する時に注意する点はありますか?あと失敗すると何か問題があったりしますか?
管理人 (木曜日, 13 2月 2020 17:09)
>ユウデン さま
コメントありがとうございます!!�
最近、弊社員の日報にて『やけどに注意する』って書いてありましたが、その通りかと。
はんだ付けの前に、空気管の先端から空気注入して、もう片方の先端を水の張ったペットボトル等に入れて、空気の泡がブクブク出てくるか試験してからはんだ付けしましょう!
彼氏 (金曜日, 21 6月 2024 22:25)
台湾で消防設備士の試験を準備して、貴社の文章を読んでとても勉強になりました。本当にありがとうございます。日本語が苦手なのでお許しください。
なべちゃん (火曜日, 09 7月 2024 18:54)
空気管施工する際、受信機まで空気管をもっていきますが、電線管等で保護をしないとダメなんですか
管理人 (木曜日, 11 7月 2024 09:59)
>彼氏さま
台湾から閲覧ありがとうございます!
日本で一緒に消防設備士として働ける日を楽しみにしています!
>なべちゃん様
空気管は受信機ではなく検出器までもっていきますね!
電線管に空気管をいれなくてもいいですがダメージに弱いので、そこはお気をつけて!