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消防検査時にスプリンクラー設備の放水試験を行いました。

開放型ヘッドによる放水・放水量の測定試験
開放型ヘッドによる放水・放水量の測定試験。

消防検査の際に、スプリンクラー設備の放水試験を行いましたので報告させていただきます。

 

実際に設置したスプリンクラーを作動させると、お部屋が水浸しになってしまいます‥。(;´Д`)💦

 

その為、屋上部分に試験用として “開放型スプリンクラーヘッド” (以後、SPヘッドと略します)8個を、ビニル管を用いて仮設することとなりました。

 

SPの消防検査ですと、末端試験弁からの放水・圧力確認や、補助散水栓からの放水が、試験・確認方法として一般的です。

 

その為、あまり見ることのできないと考えられる、今回のような仮設ヘッドを用いた放水試験、動画にも収めましたので是非ご覧ください。……

スプリンクラー設備の放水試験の模様


⛲(´-`).。oO(スプリンクラー設備の放水試験の様子を…、、写真・動画と共に紹介させていただきます…。。)

 

仮設sp系統の設計・作製


🔨(´-`).。oO(消防検査時の試験用としての “仮設SP系統”は…、、以下のように組まれました‥。。)

仮設SP系統簡易設計図
社長作成の仮設SP系統簡易設計図。※クリックで拡大
組まれた仮設SP系統
組まれた仮設SP系統(後程ヘッドを開放型に‥)

スプリンクラー設備用の送水口から


スプリンクラー設備用の “送水口 から、消防ポンプ車の水を送ってSPヘッドから放水し、消火活動を行うという方法があります。

 

これは、消火ポンプを用いてスプリンクラー設備を作動して消火ができない場合の方法で、いわば最終手段です。

 

考えられるケースとしましては、消火ポンプが作動しない消火水槽内の消火用水を放水しきった電気系統(自家用発電機を含む)が作動しないなどの状態が起こった場合が挙げられます。

 

🚒(´-`).。oO(消防隊の方も、SP用送水口をつかって放水・消火することは、ほとんどないとおっしゃっていました。。)


消防ポンプ車の水をSPヘッドから放水するための送水口
消防ポンプ車の水をSPヘッドから放水するための送水口。
消防ポンプ車(いわゆる消防車)
消防ポンプ車(いわゆる消防車)よりSPヘッドに送水。

消防ポンプからSPヘッド放水


次に、通常のスプリンクラー設備作動機構である “消火ポンプ起動” による放水試験を行いました。

 

こちらの消火用水は、備付けの消火水槽の水を消火ポンプによって配管内に送り出すことで、SPヘッドから放水されます。

 

スプリンクラー設備用送水口利用時の試験と同様に、SPヘッド1つから1分で80ℓ放水されているかどうか、放水圧が0.1MPa以上あるかを確認しました。

 

💯(´-`).。oO(うまくいって…、、ホントに良かったです。。)


消防ポンプ起動時の様子


消火ポンプ室内には、消防ポンプ
消火ポンプ室内には、消防ポンプが据わっています。

消火ポンプ起動時に、赤色の表示灯が点滅するように結線することで、自動火災報知設備と兼用することができます。

また、動画中の[消火用散水栓]は、補助散水栓と呼ばれ、SPヘッドの散水半径外を消火するために設置されます。


摩擦損失計算による仮説を放水試験により実証


スプリンクラー設備を施工する際に、“損失計算書” というSPヘッドや補助散水栓に設計した水圧がかかるかどうかの理論値を計算し、着工届に添付しなければならない。

 

その計算時に、最遠SPヘッド8個に対して設計圧がかかるかを判定する。

 

この度、所轄消防署指導のにより、実際に最遠ヘッド8個から放水試験ができるという貴重な経験ができた。

 

いわば、設計・計算による仮説を、仮設の試験用SP系統により実証できたわけである。

 

(´-`).。oO(“仮説” と “仮設” かけてますよ…。。笑)


総括


 消防の方も消防ポンプ車を用いて、実際にスプリンクラー設備用送水口から消火用水を注入し、試験を行っていただいた。

 

消防設備業者・消防隊の方々の、労力によって実現した有意義な試験となった。

 

貴重なお時間ありがとうございました。(・∀・)⏰

1類の消防設備士免状取得のススメ


管理人スプリンクラー設備連結送水管屋内・屋外消火栓などの水系消火設備施工に携わる為、資格取得した際に使用した参考書を紹介します。📢♪

 

📚(´-`).。oO(結局のところ…、、これで十分でした‥。。)

 

1類は損失計算など、設計をしない限り実務で触れる機会がないことも出題されるため、それになれる必要があります。🔢💦

 

しかし、ここで一度勉強しておくと、1類消防設備士を取得してからの着工届作成時に少し楽になるかと思いますので、惜しみなく理解に努められればと思います。💪♪

 

まだ、テキストをお持ちでない方は "消防設備士1類 超速マスター" ←のリンクよりお求め頂けます。

 

弊社ブログをみた事がきっかけで、未来の消防設備士が一人でも増えれば本望で御座います。🌠✨


まとめ


本消防検査にて、得られたことは以下の通りです。

  • 実際にSPヘッド8個から放水し、その放水量・放水圧を確認できた。✅
  • 消防隊の方が消火をする際に利用するスプリンクラー設備用送水口を用いた放水を見ることができた。✅
  • 動画などで、その模様を公開することで、多くの方に貴重な体験を共有できた。✅

 

これを機会に、より一層消防設備への興味・理解を深められればと思う次第です。|д゚)❕

コメントをお書きください

コメント: 3
  • #1

    yu- (木曜日, 30 3月 2017)

    とても見やすいし わかりやすいです!

  • #2

    田舎者 (水曜日, 11 10月 2017 16:20)

    どの記事も分かりやすくて勉強になります。いつも参考にしてます。スプリンクラー送水圧力の計算ま例何かもアップしていただけないでしょうか?

  • #3

    管理人 (水曜日, 11 10月 2017 16:40)

    >yu-様
    ありがとうございます、今後ともよろしくお願いいたします!!

    >田舎者様
    いつも有難う御座います!\(゜ロ\)(/ロ゜)/✨
    送水圧の計算は、スプリンクラー設備の着工届というページにて、少し触れております。
    宜しければご参照ください。
    https://www.aokibosai.com/2017/08/22/%E3%82%B9%E3%83%97%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%BC%E8%A8%AD%E5%82%99%E3%81%AE%E7%9D%80%E5%B7%A5%E5%B1%8A-%E6%B0%B4%E9%81%93%E7%9B%B4%E7%B5%90%E5%BC%8F%E3%82%82/