工事の背景
冒頭でも記させていただきました通り、既設連結送水管埋設部分に水漏れがみられると点検により発覚したため、地上配管を設置・接続し直すこととなりました。🔨(;´∀`)💦
連結送水管は消防隊の方が高層階でも消火・放水活動が行えるように、地上から水を送るための消防隊専用配管です。🚒
これに水を圧送した際に配管から漏れてしまうと、高層階で消火活動を行う際に支障をきたします。🏢
また、消防設備の法定点検でも、その放水圧力が0.6 MPa以上であることをを記載・報告する義務があるため、本工事は消防法令遵守のためにも必要なものでした。📝
💡(´-`).。oO(埋設部分の漏水が一番多くて困ります。。)
持ち物(順不同)
- 3/8(径)寸切りカッター ・3/8(径)ALC用アンカー
- ハンマードリル (HILTI・マキタ製)
- ALCアンカー用 キリ(※15 mmがなかったため購入)
- ホルソー(100 A)
- Uボルト・ナット(配管固定用)
- 3/8寸切りボルト・ナット
- バケツ・手袋
- 旋盤(100Aの配管を切るためのチェーザー)※チェーザーは切削バイトのこと。
- 電気ドラム(延長コード)
- 100A管継手類(エルボ・ストラブ・ニップル・フランジ)
- 100A逆止弁 ・100A管×2本
- コの字の固定用金具×1本
- 六角レンチ(ストラブ締め付け用 ※電動)
- バイススタンド(100A 配管を固定できるもの)
- 25 Aのバルブ(配管内水抜き用)
- 送水口×1
- レシプロソー ・やすり ・サンダー
- コンクリートベース
- コンクリメント(ベース固定用)
- パイプレンチ (100 Aをつかめるもの)
- ヘルメシール ・シールテープ
- フランジ用パイプレンチ(100 Aをつかめるもの)
- 脱脂材 ・錆止め塗料 ・はけ(錆止め塗装用)
- ソケットレンチ(17 mm~24 mm)
- その他(腰道具・ウエス等)
連結送水管工事の詳細
✍(´-`).。oO(以下、写真と併せて工事の流れを記載させていただきます…。。)📷✨
既設配管の除去
まず、漏水を起こしている埋設管から地上に少し出たところをカットしました。✂
💡(´-`).。oO(そこに新しい配管を繋げるためです…。。)
それが壁の中にあったので、鉄板をカットして作業できるようにしました。(;´∀`)💦
配管を切るシーンを掲載したかったのですが、私自身レシプロソーの振動をガンガンに感じながら歯を食いしばって作業していたため、写真に収められませんでした。(;´Д`)👌ゴジアイクダサイ…
以下簡単に写真と共に解説させて頂きます。📷❕
いざフタを開けてみると、45°エルボが二つとフランジがいました。
(´-`).。oO(フランジがいたのはラッキー!)💛
フランジはボルト・ナットを “簡単に” 外すことができました。
(´-`).。oO(ボルト・ナットが緩んでいたので、ここで漏水していたのでは??)💔
レシプロソーで45°エルボの少し上を切りました。
(´-`).。oO(100 Aはぶ厚いし、配管径も長いので一苦労でした…。)💦
新設配管の作成
寸法計測後、新しく設置する配管を作成しました。
配管長と継ぎ手部分を設置した際のイメージが必要となる重要な工程です。
(´-`).。oO(ネジ部分は5 cmで計算していました。)
また、この時旋盤を使いますが、この操作がまた厄介です。
(´-`).。oO(100 A用切削バイトの調節が上手くいかず、途中で止まったりしました…。)
切削の様子を少しですが動画に撮りましたので、よろしければご覧ください。
長い100 A管を持って作業することは重さ的にも困難でした。バイスを用いることで効果的に作業ができました。
(´-`).。oO(100 Aの配管はマジ重いです…。)
作成した配管にシールテープをまいた後、ヘルメシールを塗布することで結合部分を強固にしました。
(´-`).。oO(そのまま結合しても、漏水してしまうんです…。)
既設配管に結合させるために100 Aの穴をあける位置をマークしました。このときにフランジパッキンで印をしました。
(´-`).。oO(こんな用途もあるんですね…と感心でした。)
100 AのホルソーでALCに穴をあけました。中に鉄骨がいらっしゃいましたので、少々パワーが要りました。
(´-`).。oO(ALCだけならサクッと行けるのですが…。)
100 Aの穴に100 A管を入れるのはピッタリすぎて無理でした。ALCは簡単に削れるのですが鉄骨の除去は手間がかかりました。
(´-`).。oO(最終的にはレシプロソーでいきました…。)
空けた穴に配管を入れて固定しました。
配管がまっすぐになるようにパイプレンチを用いて強く締め付けました。
(´-`).。oO(100 A管はチェーンタイプのパイプレンチが活躍しました。)
配管の固定
決めておいた配管ルートに、固定金具を設置しました。
100 Aの配管は重たいので、特に強固な支持が必要となりました。
15 mmの刃先を用いてALCに穴を空けた後、アンカーを入れました。ALCを貫通しないよう深さには注意しました。
(´-`).。oO(アンカー展張にはハンマードリルの深さ調節棒をいれて叩きました。)
取り付けた固定金具に100 A管を固定しました。この後、コンクリートベースを設置して下からも支持しました。
(´-`).。oO(いろいろ継手類を付けましたが、必死であったため写真が…。)
逆止弁(チャッキ)は、水の逆流を防ぐために設けるもので弁に流れの方向が記してあります。
(´-`).。oO(これを逆に設置すると送水できなくなります…。)
送水口の設置・完成
最後に、この工事の顔となる送水口の設置を行いました。🌈✨
人目に付く箇所でもありますので、工事は特に慎重なものとなりました。((((;゚Д゚))))ガクブル💦
✍(´-`).。oO(ダルマに目を入れるような気分に…。。)💡
100 Aで壁面を貫通させました。
外側はタイル張りでしたので、割らないよう “撫でる様に” ドリルを回しました。
(´-`).。oO(振動ドリルの “振動” はOFFにして使用しました。)
建物内側の時と同様に、壁内鉄骨をレシプロソーで除去しました。
この時もタイルには注意をはらいました。
(´-`).。oO(ほんとにタイル割れなくて良かったです。汗)
貫通した穴に100 A管をいれて、内側配管とつなげました。
ぴったり結合できました。
(´-`).。oO(隣のガラスに注意してパイプレンチを使いました…。)
最後に送水口を設置して、外側の工事が完成しました。
標識類(送水口)は後程設置しました。
(´-`).。oO(隣の花屋さんが、地味な送水口を彩ってくれました!✨)
水抜き用の仕切弁(25 A)を途中で入れたり、逆止弁(とても重い)固定の際にフランジを入れたりしました。
(´-`).。oO(作業していたため写真を撮っていませんでした…。)
内側配管の完成形です。
100 A管は存在感がありますね。
万が一水漏れがあってもここで直せます!
(´-`).。oO(逆止弁の青色が映えていますね。)
その他・考察
今回の工事は、既設配管のルート変更であったためは “設計届” は不要(軽微な工事)で、“設置届” を所轄消防署に提出後、検査を受けることとなりました。📝
連結送水管の配管を埋設にて設置すると、見栄えはすっきりするが今回のような漏水があった場合に不便であります。(;´・ω・)💔
そして埋設配管から漏水するケースは、私の知る限り漏水の原因としての割合が高いように感じます。💦
地盤の衝撃が加わったり、地下の配管設置場所の環境が悪かったりするためなのか、その大きな原因は定かではありません。
また、既設建物でテナントが入っており、振動ドリルなどで発生する “騒音” にも注意をはらう必要がありました。🔨
今後、埋設配管から漏水があり “改設” が必要となった場合は、是非本記事を参照してほしいです。📚(;´∀`)👌✨
1類の消防設備士免状取得のススメ
総括
- 連結送水管埋設部分より漏水があったため、地上配管により改設した。✅
- 工事に必要な “持ち物” や “工程” を記した。✅
- 今後同様の工事を行う際は、本記事をもとに円滑に行えるようにした。✅
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泉 (木曜日, 17 9月 2020 13:32)
工事期間中の消火施設の代用はどのようにされましたか