この基準は、「ハロゲン化物消火設備・機器の使用抑制等について」(平成3年8月16日付け消防予第161号、消防危第88号)記第3に基づいて設置する不活性ガス消火設備(二酸化炭素を放射するもの)に用いる操作箱の構造、機能等について定めるものとする。
操作箱とは、手動起動装置のうち電気を使用するもので、音響警報装置の起動及び貯蔵容器の容器弁又は放出弁の開放のための操作部を収納するものをいう。
操作箱の構造は、規則第19条第5項第15号ホ、ヘ及びトの規定によるほか、次に定めるところによる。ただし、操作箱が制御盤に組込まれている場合は、外箱を兼用することができるものとする。
(1) 外箱の主たる材料は、次によること
(2) 操作箱は、通常の衝撃に耐えるものであること。
(3) 操作箱の前面には、次に掲げるものを設けること。
(4) 局所放出方式専用のものを除き、消火剤の放出が停止できるスイッチ(以下「停止用スイッチ」という。)を設けること。
(5) 停止用スイッチは、放出起動用スイッチから独立したものであること。
(6) 放出起動用スイッチ及び停止用スイッチは、非ロック式のものであること。
(7) 音響警報起動用スイッチが設けられていること。
操作箱の機能は、次によること
(1) 扉の開放(防爆構造のものにあっては、音響警報起動用スイッチの操作)を行ったとき、音響警報起動信号が発せられること。
(2) 放出起動用スイッチを操作したとき、放出起動信号が発せられ、起動した旨を示す表示をすること。
(3) 停止用スイッチを操作したとき、放出停止信号が発せられ、起動した旨を示す表示が消えること。
(4) 閉止弁閉止の信号を入力したとき、閉止弁閉止の旨の表示をすること。なお、表示灯が点灯表示の場合は、警報音を発する機能を有すること。
充電部と金属製外箱等との間の絶縁抵抗は、直流500ボルトの絶縁抵抗計で測定した値が3メガオーム以上であること。
充電部と金属製外箱等との間の絶縁耐力(耐電圧)は、50ヘルツ又は60ヘルツの正弦波に近い下表の区分による試験電圧を1分間加えた場合、これに耐えること。
定 格 電 圧 の 区 分 | 試 験 電 圧 |
60ボルト以下 | 500ボルト |
60ボルトを超え150ボルト以下 | 1,000ボルト |
150ボルトを超えるもの | 定格電圧×2+1,000ボルト |
操作箱には、次に掲げる事項をその見やすい箇所に容易に消えないように表示すること。
(1) 製造者又は商標
(2) 品名又は品番及び型式記号
(3) 製造年
(4) 取扱方法