第29条〔連結送水管に関する基準〕


連結送水管は、次の各号に掲げる防火対象物に設置するものとする。

 

一 別表第一に掲げる建築物で、地階を除く階数が7以上のもの

 

二 前号に掲げるもののほか、地階を除く階数が5以上の別表第一に掲げる建築物で、延べ面積が6,000㎡以上のもの

 

三 別表第一(十六の二)項に掲げる防火対象物で、延べ面積が1,000㎡以上のもの

 

四 別表第一(十八)項に掲げる防火対象物

 

五 前各号に掲げるもののほか、別表第一に掲げる防火対象物で、道路の用に供される部分を有するもの

 

2 前項に規定するもののほか、連結送水管の設置及び維持に関する技術上の基準は、次のとおりとする。

 

一 放水口は、次に掲げる防火対象物又はその階若しくはその部分ごとに、当該防火対象物又はその階若しくはその部分のいずれの場所からも一の放水口までの水平距離がそれぞれに定める距離以下となるように、かつ、階段室、非常用エレベーターの乗降ロビーその他これらに類する場所で消防隊が有効に消火活動を行うことができる位置に設けること。

  • イ 前項第一号及び第二号に掲げる建築物の三階以上の階 50m
  • ロ 前項第三号に掲げる防火対象物の地階 50m
  • ハ 前項第四号に掲げる防火対象物 25m
  • ニ 前項第五号に掲げる防火対象物の道路の用に供される部分 25m

二 主管の内径は、100mm以上とすること。ただし、総務省令で定める場合は、この限りでない。

 

三 送水口は、双口形とし、消防ポンプ自動車が容易に接近することができる位置に設けること。

 

四 地階を除く階数が11以上の建築物に設置する連結送水管については、次のイからハまでに定めるところによること。

  • イ 当該建築物の十一階以上の部分に設ける放水口は、双口形とすること。
  • ロ 総務省令で定めるところにより、非常電源を附置した加圧送水装置を設けること。
  • ハ 総務省令で定めるところにより、放水用器具を格納した箱をイに規定する放水口に附置すること。ただし、放水用器具の搬送が容易である建築物として総務省令で定めるものについては、この限りでない。

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水系の消火設備において、漏水トラブルはつきものです。

 

特に地中埋設配管部分で漏水している(※目視できないので消去法で判断)ことによる改修工事は定期的に御座います。

※本記事は従来の塩ビ被覆の配管用炭素鋼管についての性能等を非難するものでは決してなく、今回弊社にて用いた耐震性に優れた新しい消火用樹脂管(令和2年の通知に基づく)の魅力を発信する意図で作成しています。

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地上からの放水による消火が難しい高層階の建物が火事になった場合に、地上にある「送水口」から消防ポンプ車を用いて加圧送水し、上階に設けられた「放水口」に消火ホースを繋いで消火活動を行う為の設備が「連結送水管」です。🚒💨

 

この「連結送水管」ですが、建物の高さが70mを超えると地上から水を送っても上階にて必要な放水圧の確保が困難だという前提で “中間のブースターポンプ” の設置義務があります。🏢✨

 

その “中間のブースターポンプ” の格納箱には「いたずら等を防止する策」として簡単に開錠できる「鍵」がされているのですが、その「鍵」を消防隊の方々が開けられず消火活動に支障をきたしたという事例があった為、「鍵」について言及します!🔑💦

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【保存版】連結送水管耐圧試験器マニュアル

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弊社保有の「専用の耐圧試験器」を用いた際のマニュアル公開!㊙

消防ポンプ車と接続され、上階へ消火用水を送る為の「消防隊専用」の配管である連結送水管、誰しも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。🚒💨

 

連結送水管は「配管を設置した日から10年経過した日以降、3年毎に “耐圧試験” を行う…」と点検要領で規定されています。📝

  • ☑ 連結送水管の耐圧試験って費用かかるもんなの?
  • ☑ ウチの点検業者、耐圧試験してないかも‥。
  • ☑ 消防ポンプ車って呼ばなくていいの?

消防法に則った業務を行っている誠実な消防設備士が得をする市場を作る為に情報発信します、ご覧下さいませ!🔍(´∀`*)ウフフ♪

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連結送水管の設計届作成

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連結送水管の“送水口”は身近な景色にも…。

消防隊の方が高層階に消火用水(ただの水)を地上から送る為に用いられる “連結送水管” の新設工事に際して、“設計届” を作成して所轄消防署に提出します。📝

 

連結送水管は水系の設備で “配管” がある為、スプリンクラー設備の着工届と同じく “アイソメ図” や “摩擦損失計算書” などを添付する必要があります。

 

耐圧試験の際に水漏れが発生した場合の改修工事などでは、配管の取替のみの場合だけ設計届を省略できます(軽微な工事)。

 

続きに、連結送水管の設計届について記していきます…。

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放水口という送水口の相棒たち

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放水口に接続された配管を歩くタマスケ…。

消防用設備等の一つに “連結送水管” という「建物の上階で消火活動をする為に、消防隊の方のみが使用する設備」があります。⛲

 

地上にある “送水口” という接続口と消防ポンプ車の消防ホースを繋いで配管内へ加圧送水し、上階の「放水口」から消火活動が可能な圧力の水を確保できるという仕組みです。💯(;´Д`)👌✨

 

これによって、消防隊の方々がハシゴ車を伸ばしても届かない箇所でも、消防ホースを持って建物内に進入できれば、放水口より消火用水を調達する事が可能になっています。🚒💦

 

そんな “相棒” の様な連結送水管「送水口」と「放水口」ですが、注目度には歴然とした差があるんです。💔

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既存“遡及”義務は要チェックです!

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随分年季の入った連結送水管の送水口…。

皆様、“遡及” という言葉を聞いた事はありますでしょうか。📖

  •  【遡及(そきゅう)】

☑ 法律をその施行以前になされた行為や生じた事実にさかのぼって適用すること。または法律要件の効力をその成立以前にさかのぼらせること。
参考:大辞林

 

お気づきの通り、消防法も “遡及” して適用されるケースがありますから、ここで条件を確認しておきましょう。💡

 

※より分かりやすく「ボジョ」の “【法令共通】消防法の遡及適用とは?用途変更の特例も解説【過去問】” で解説しました。

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送水口の割り板にも色々

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アクリルカバーが破損していた連結送水管送水口。

連結送水管送水口のホース接続口に、アクリルカバーがされているものがあるのを見かけられたことは無いでしょうか。🍥✨

 

あのアクリルカバー、年数が経つと脆化してかなり割れやすくなります。💔💦

 

その為、結構割れている箇所が見受けられます(いたずら・カッとなって割られた可能性は除く)。👼

 

交換自体は簡単に済む方法が多いですが、果たしてあのカバーはどこで入手できるのでしょうか。そしてどんな種類があるのでしょうか、続きに言及していきます。📝✍(´-`).。oO ♪

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連結送水管の耐圧試験

上:耐圧試験が必要な連結送水管の送水口、下:スプリンクラー設備の送水口
連結送水管の耐圧試験とは‥⁉

消防法施行令第29条の規定により、令別表第一に掲げられる建築物で 「階数が5以上で延べ面積が6,000㎡」や 「階数が7階以上」といった建築物には消防隊の方が消防ポンプ車の水が届かない高層階でも消火活動を行う為、地上から消火用水を上階へ届ける連結送水管が設けられています。🚒💨

 

その連結送水管を、火災時に確実な使用ができる様「消防ポンプ車の加圧送水圧に、送水口と放水口を結ぶ配管が耐えられるかを試験」するのが連結送水管耐圧試験の目的です。⛲

 

耐圧試験の実施周期は「配管を設置した日から10年を経過した日以降、3年毎」に耐圧試験を実施するよう消防法上で規定されています。⌛(;´Д`)👌💦

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屋内消火栓用配管と“兼用”の連結送水管耐圧試験

同じ配管に屋内消火栓と連結送水管のテスト弁
同じ配管に屋内消火栓と連結送水管のテスト弁がある。

大型の防火対象物では、屋内消火栓連結送水管という水系の消防用設備の設置義務が両方生じてきます。🏢(;´Д`)‼

 

この場合、各々別で配管をしても勿体無いので、屋内消火栓連結送水管の配管は兼用できることが認められています。🍡✨

 

そして、この兼用の際にもう一つ “お得” なのが、『連結送水管耐圧試験を兼用の部分のみ省略できる』という所です。💯

 

正確には、連結送水管の “送水口から屋内消火栓の配管と接続される前の逆止弁までの耐圧試験でよい ”とされています。📝

 

✍(´-`).。oO(何かモンハンの “フルフル” みたいな画像…。。)

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商店街アーケードの連結送水管耐圧試験

動力消防ポンプと軽トラック 連結送水管耐圧試験
動力消防ポンプで商店街アーケードの配管内に送水。

皆様お馴染みの “商店街” のアーケード(屋根付きの歩道)は、延長50m以上になると連結送水管の設置義務が生じます。📁💦

 

また、連結送水管の配管は施工後10年を超えると配管の耐圧試験を実施する義務が生じ、以降3年毎に耐圧試験を行なっていきます。(;´・ω・)⏰

 

今回はその(18)項 商店街アーケード耐圧試験のご依頼を受けて実施してまいりましたので、その模様を記事にしました。📝

 

✍(´-`).。oO(昔から別の商店街の耐圧試験はさせて頂いておりましたが…、、今回は新しいアーケードについて…。。)🚒♪

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【埋込】連結送水管の“逆止弁”交換

埋込の“送水口”配管系統工事
埋込の“送水口”配管系統工事は土木作業も…。 ※クリックで拡大

既設の連結送水管 “送水口” と “逆止弁” の交換工事を弊社にて行いました。👷🔧♪

 

本工事で交換しました “送水口” はマニアな方々に人気の “ニョキっと生えた” タイプのものではなく “壁面埋込” という四角形のカバーがされているものでした。(;・∀・)🎪

 

そして大変であったのが配管が “埋設” であったため、地面に埋め込んである配管にアクセスするために土木工事が必要であったことです。💪💦

 

✍(´-`).。oO(消防設備士は…、、何でも出来るナア‥。。)

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連結送水管の配管工事の様子

連結送水管の送水口
今回新たに設置した連結送水管の送水口。

既設の連結送水管耐圧試験(機器点検)にて、配管内圧力が低下が見られたため水漏れを起こしていると発覚しました。(;´∀`)⏰

 

今回、弊社社員が新たに配管工事を行った際の模様をお伝えさせていただきます。(※ 有資格者による)👷✨

 

地上配管では水漏れを確認できなかったことから、埋設部分の配管で水漏れを起こしていると考えられました。(´・ω・`)💦

 

その為、水漏れしている埋設部分の配管を切り離し、新たに地上配管にてやりかえることとしました。♻|д゚)

以下、工事の内容と学んだことを記していきます。……。✍

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