■ 防火管理及び防火対象物の点検報告制度


Q. 防火管理者を定めなければならない防火対象物について誤っているものは?


  • ①新築の工事中(外壁及び床又は屋根を有する部分が法令で定める一定の規模以上の建築物であって電気工事等の工事中のもの)の「地階を除く階数が11以上で、かつ、延べ面積が10,000m²以上」、「延べ面積が50,000m²以上」、「地階の床面積の合計が5,000m²以上」であるそれぞれの建築物で、収容人員が50人以上のもの
  • ②消防法施行令別表第1(1)項から(4)項まで、(5)項イ (6)項イ、ハ及びニ(9)頂イ、(16)項イ並びに (16の2)項に掲げる防火対象物(同表(16)項イ及び (16の2)項に掲げる防火対象物にあっては、同表(6)項口に掲げる防火対象物の用途に供される部分が存するものを除く。)で、収容人員が30人以上のもの
  • ③消防法施行令別表第1(5)項ロ、(7)項、(8)項、(9)項ロ、(10)項から(15)項まで、(16)項口及び(17)項に掲げる防火対象物で、収容人員が50人以上のもの
  • ④消防法施行令別表第1(16の3)項及び(18)項から(20)項までに掲げる防火対象物のうち収容人員が100人以上のもの
  • ⑤建造中(進水後であってぎ装中のもの)の旅客船(船舶安全法第8条に規定する旅客船をいう。)で、収容人員が50人以上で、かつ、甲板数が11以上のもの

 

【🔍よく分かる解説】

消防法施行令第1条の2第3項第2号イ、ロ、ハ及び消防法施行規則第1条の2第1項の規定で、正しい。

 

消防法施行令第1条の2第3項第1号ロの規定で、正しい。

 

消防法施行令第1条の2第3項第1号ハの規定で、正しい。

 

消防法施行令第1条の2第3項第1号の規定で、誤り。

 

消防法施行令第1条の2第3項第3号及び消防法施行規則第1条の2第2項の規定で、正しい。

 

A. ④ 

 

 

Q. 防火対象物の管理権原者が防火管理者に行わせなければならない事項に該当しないものは?


  • ①定期に行う防火対象物点検資格者による点検結果の消防長又は消防署長への報告
  • ②消防計画の作成、消防計画に基づく消火、通報及び避難の訓練の実施
  • ③消防の用に供する設備、消防用水又は消火活動上必要な施設の点検及び整備
  • ④火気の使用又は取扱いに関する監督
  • ⑤避難又は防火上必要な構造及び設備の維持管理並びに収容人員の管理その他防火管理上必要な業務

 

【🔍よく分かる解説】

 

消防法第8条の2の2第1項で防火対象物点検資格者による点検結果の消防長又は消防署長への報告は、当該防火対象物の管理について権原を有する者が行うものと規定されている。よって、該当しない。

 

消防法第8条第1項の規定で、該当する。

 

消防法第8条第1項の規定で、該当する。

 

消防法第8条第1項の規定で、該当する。

 

消防法第8条第1項の規定で、該当する。

 

A. ① 

 

 

Q. 防火管理に関する記述として誤っているものは?


 

  • ①防火管理者は、当該防火対象物における防火管理の基本方針である防火管理に係る消防計画を作成し、所轄消防長(消防本部を置かない市町村においては、市町村長)又は消防署長に届け出なければならない。
  • ②防火管理者は、自主的火災予防の体制の一環として、重要な任務をもっている。
  • ③防火管理者を置かなければならない防火対象物は、用途ごとの収容人員のほか、新築の工事中の建築物等で、延べ面積等が一定の条件を満たすものが該当する。
  • ④防火管理者は、政令で定める資格を有するもので、管理的又は監督的な地位にあるものでなければならない。
  • ⑤防火管理者が作成する防火管理に係る消防計画は、防火対象物における防火に関する管理等が主なものであり、風水害、地震等の災害については含まれないものである。

 

 

【🔍よく分かる解説】

消防法施行規則第3条第1項の規定で、正しい。

 

②設問のとおりで、正しい。

 

消防法施行令第1条の2第3項の規定で、正しい。

 

消防法第8条第1項及び政令第3条第1項の規定で、正しい。

 

 

消防法施行規則第3条第1項第1号にて「防火管理上必要な業務とは、当該防火対象物における消火、通報・避難の訓練の実施、消防用設備等の点検・整備、火気の取扱いに関する監督、収容人員の管理、従業員等に対する防火教育、工事中の防火対策、地震・風水害時等の対策、消防機関との連絡調整等、防火管理上すべての業務を含むものである」と規定されている。よって、誤り。

 

A. ⑤ 

 

 

Q. 甲種防火管理者に関する記述として誤っているものは?


  • ①甲種防火管理再講習の課程の内容として、火災事例等の研究に関することが定められている。
  • ②甲種防火管理者は、甲種防火管理新規講習の課程を修了した日以後における最初の4月1日から3年以内に、甲種防火管理再講習の課程を修了しなければならないこととされている。
  • ③甲種防火管理者を選任する義務者は、甲種防火管理者を置かなければならない防火対象物の管理について権原を有する者とされている。
  • ④消防法施行令別表第1(16の3)項に掲げる防火対象物にあっては、収容人員が50人以上であっても甲種防火管理者を選任しなくてもよいこととされている。
  • ⑤甲種防火管理者の業務として、防火対象物の防火壁、内装その他の防火上の構造の維持管理に関することも含まれている。

 

 

 

【🔍よく分かる解説】

消防法施行規則第2条の3第3項第2号の規定で、正しい。

 

 

消防法施行規則第2条の3第1項及び甲種防火管理再講習について定める件(平成16年消防庁告示第2号)の規定で、甲種防火管理者に定められた日の4年前までに講習(甲種防火管理新規講習又は甲種防火管理再講習(以下「講習」という。))の課程を修了した甲種防火管理者にあっては防火管理者に定められた日から1年以内に、それ以外の甲種防火管理者にあっては最後に講習の課程を修了した日以後における最初の4月1日から5年以内に、甲種防火管理再講習の課程を修了しなければならないこととされている。よって、誤り。

 

消防法第8条第1項及び消防法施行令第3条第1項の規定で、正しい。

 

 

消防法施行令第1条の2第3項第1号の規定で、正しい。

 

消防法施行規則第3条第1項第1号ホの規定で、正しい。

 

A. ② 

 

 

Q. 管理権原者の異なる防火対象物における統括防火管理者に関して誤っているものは?


  • ①地下街でその管理について権原が分かれているものについては、必ず、統括防火管理者を選任し、当該防火対象物の全体についての防火管理上必要な業務を行わせなければならない。 
  • ②統括防火管理者は、防火対象物の全体についての防火管理上必要な業務を行う場合において必要があると認めるときは、当該防火対象物の部分ごとに選任されている防火管理者に対し、当該業務の実施のために必要な措置を講ずることを指示することができる。
  • ③部分ごとの防火管理者が作成する消防計画は、統括防火管理者が作成する防火対象物の全体についての消防計画に適合するものでなければならない。
  • ④権原を有する者は、統括防火管理者を選任又は解任したときは、遅滞なく、その旨を所轄消防長又は消防署長に届け出なければならない。
  • ⑤消防長又は消防署長は、防火対象物について統括防火管理者が定められていないと認める場合には、権原を有する者に対し、統括防火管理者を定めるべきことを命ずることができる。

 

【🔍よく分かる解説】

消防法第8条の2第1項の規定により、統括防火管理者は、高層建築物その他政令で定める防火対象物で、その管理について権原が分かれているもの又は地下街でその管理について権原が分かれているもののうち消防長若しくは消防署長が指定するものの管理について権原を有する者は、政令で定める資格を有する者のうちからこれらの防火対象物の全体について防火管理上必要な業務を統括する防火管理者(統括防火管理者)を協議して定めなければならないとされています。単なる地下街では不十分であることから、誤り。

 

消防法第8条の2第2項の規定で、正しい。

 

消防法第8条の2第3項の規定で、正しい。

 

消防法第8条の2第4項の規定で、正しい。

 

消防法第8条の2第5項の規定で、正しい。

 

A. ① 

 

 

Q. 統括防火管理に関する記述で誤っているものは?


  • ①地下街(地下の工作物内に設けられた店舗、事務所その他これらに類する施設で、連続して地下道に面して設けられたものと当該地下道とを合わせたものをいう。)でその管理について権原が分かれているものは、消防法第8条の2に規定する統括防火管理の対象になる
  • ②複合用途防火対象物で、管理について権原を有する者が複数いる防火対象物にあっては、統括防火管理者を協議して定め、当該防火対象物の全体についての消防計画の作成など防火管理上必要な業務を行わせなければならない。
  • ③高層建築物であっても、管理について権原が分かれていないものは消防法第8条の2に規定する統括防火管理の対象にはならない。
  • ④統括防火管理者は、消防法施行令第4条に定める資格を有する者で、当該防火対象物の全体についての防火管理上必要な業務を適切に遂行するために必要な権限及び知識を有するものとして、総務省令で定める要件を満たす者でなければならない。
  • ⑤統括防火管理者は、防火対象物の全体についての防火管理上必要な業務を行う場合において必要があると認めるときは、各防火管理者に対し、業務の実施のために必要な措置を講ずることを指示することができる。

 

【🔍よく分かる解説】

消防法第8条の2第1項の規定で、正しい。

 

消防法第8条の2第1項で地下街の場合「その管理について権原が分かれているもののうち、消防長又は消防署長が指定するもの」と規定されているため、誤り。

 

消防法第8条の2第1項の規定で、正しい。

 

消防法第8条の2第1項及び消防法施行令第4条の規定で、正しい。

 

消防法第8条の2第2項の規定で、正しい。

 

A. ② 

 

 

Q. 統括防火管理制度に関する記述で誤っているものは?


  • ①消防長又は消防署長は、防火対象物の全体について統括防火管理者の行うべき防火管理上必要な業務が法令の規定又は消防計画に従って行われていないと認める場合には、権原を有する者に対し、当該業務が当該法令の規定又は消防計画に従って行われるように必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。
  • ②消防長又は消防署長は、防火対象物について統括防火管理者が定められていないと認める場合には、権原を有する者に対し、法令の規定により統括防火管理者を定めるべきことを命ずることができる。
  • ③権原を有する者は、統括防火管理者を定めたときは、遅滞なく、その旨を所轄消防長又は消防署長に届け出なければならない。これを解任したときも、同様とする。
  • ④防火対象物の部分ごとに当該部分を担当する防火管理者が作成する消防計画は、統括防火管理者が作成する防火対象物の全体についての消防計画に適合するものでなければならない。
  • ⑤ 統括防火管理者は、防火対象物の全体についての防火管理上必要な業務を行う場合において必要があると認めるときは、当該防火対象物の部分ごとに当該部分の権原を有する者に対し、当該業務の実施のために必要な措置を講ずることを要請することができる。

 

【🔍よく分かる解説】

 

 

消防法第8条の2第6項の規定により、正しい。

 

消防法第8条の2第5項の規定により、正しい。

 

消防法第8条の2第4項の規定により、正しい。

 

 

消防法第8条の2第3項の規定により、正しい。

 

消防法第8条の2第2項で「統括防火管理者は、各テナント等の対応に問題があって、建物全体についての防火管理業務を遂行することができない場合等に、各テナント等の防火管理者に対して、その権限の範囲において必要な措置を指示することができる」と規定されている。よって、誤り。

 

A. ⑤ 

 

 

Q. 防火対象物点検について誤っているものは?


  • ①防火管理に係る消防計画に基づき、消防庁長官が定める事項が適切に行われていることについて確認する。
  • 消防法第8条の2第1項に規定する高層建築物又は消防法施行令第3条の3に規定する防火対象物でその管理について権原が分かれているもの又は消防法第8条の2第1項に規定する地下街でその管理について権原が分かれているもののうち消防長若しくは消防署長が指定するものにあっては、消防庁長官が定める事項について適切に行われていることについて確認する。
  • ③防火対象物の避難上必要な施設及び防火戸の管理状況の点検については、消防設備点検資格者の業務とされている。
  • ④圧縮アセチレンガス、液化石油ガスその他の火災予防又は消火活動に重大な支障を生ずるおそれのある物質を貯蔵し、又は取り扱う場合には、その届出が出されていることを確認する。
  • ⑤開口部のない耐火構造の床又は壁で区画されている場合において、その区画された部分が消防法施行令(以下「政令」という。)別表第1(1)項から(4)項まで、(5)項イ (6)項又は(9)項イに掲げる防火対象物の用途に供されていない場合には、当該区画された部分は、点検の基準の一部が適用されない場合がある。

 

【🔍よく分かる解説】

消防法第8条の2の2第1項及び消防法施行規則第4条の2の6第1項第2号の規定で、正しい。

 

消防法第8条の2の2第1項及び消防法施行規則第4条の2の6第1項第3号の規定で、正しい。

 

消防法第8条の2の2第1項及び消防法施行規則第4条の2の6第1項第4号の規定で、「防火対象物点検資格者」と規定されており、誤り。

 

消防法第8条の2の2第1項及び消防法施行規則第4条の2の6第1項第6号の規定で、正しい。

 

消防法第8条の2の2第1項及び消防法施行規則第4条の2の6第2項第2号の規定で、正しい。

 

A. ③